日本の農業は高齢化と担い手不足という大きな課題を抱えています。そんな中、東京大学を卒業した米利休氏が、実家の米農家を継ぎ、新たな風を吹き込んでいます。Instagramで15万人以上のフォロワーを持つ彼が、農業への熱い思い、そして未来への展望を語ります。
米農家を継いだきっかけ:実家の危機と農業への情熱
米利休氏は、山形県置賜地方の農家に生まれ、高専を経て東京大学マテリアル工学科へ進学。太陽電池の研究に励んでいました。コロナ禍で休学中に始めたオンラインビジネスで成功を収め、卒業後も就職せず様々な活動をしていました。そんな彼に転機が訪れたのは、実家の米農家が存続の危機に瀕した時でした。
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経営難に陥った実家を救いたい、そして故郷の美しい田園風景を守りたいという思いから、2024年春、祖父と共に農業をスタート。子供の頃に手伝った以来の農作業でしたが、体を動かすこと、機械をいじることが好きな彼にとって、農業は天職と言えるかもしれません。
現代農業の課題:高齢化、人手不足、そして儲からない現実
米利休氏は、現場で深刻な高齢化と人手不足を目の当たりにしています。70歳前後の農家が多く、後継者不足から廃業も相次いでいる現状。生産量を維持するために経営面積を広げざるを得ない状況ですが、高額な機械代を回収できるだけの収入が見込めるのか、大きな課題となっています。
農業経営の難しさは、生産コストと販売価格のバランスにもあります。JAや卸売業者に卸すと価格が安くなり、自分で販路を開拓するには時間と知識が足りないというジレンマ。農業を続けるには儲からない、これが担い手不足の大きな原因となっています。
米利休氏の挑戦:SNSと直接販売で活路を開く
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しかし、米利休氏は逆転の発想で農業に飛び込みました。高齢化と人口減少で生産物の価値は上がり、新たな販路を持つことで活路を見出せると考えたのです。そこで、SNSを活用し自身の活動を発信、共感してくれるファンに直接販売する戦略を立てました。
SNS戦略の成功と新たな農業の形
SNSでの発信は大きな反響を呼び、多くのフォロワーを獲得。米利休氏の農業への情熱、そして東大卒という異色の経歴も相まって、注目を集めています。消費者に直接販売することで、生産者と消費者の距離を縮め、相互理解を深めることにも繋がっています。
未来への展望:持続可能な農業を目指して
米利休氏の挑戦は、日本の農業の未来を照らす希望の光です。伝統的な農業に新たな技術や発想を取り入れ、持続可能な農業経営を目指しています。彼の活動は、若い世代が農業に興味を持つきっかけとなり、日本の農業を活性化させる力となるでしょう。