7月3日公示、20日投開票の参院選が迫っています。前哨戦と位置付けられた先日行われた東京都議選では、自民党が第一党から陥落し、新興勢力が議席を獲得するなど、各党の動きが注目されています。このような状況の中、本誌はWEBアンケートツール「Freeasy」を用い、全国の18歳から64歳までの現役世代男女1000名を対象に、参院選前に「期待できる政党」について独自の世論調査を実施しました。本稿では、その調査結果の中から「期待できる政党」のランキングを詳しくお伝えします。
参院選前哨戦、東京都議選での各党代表による熱のこもった選挙演説の様子
最新調査で判明!国民が「期待できる政党」トップ4
第4位:国民民主党 – 都議選での躍進と「手取りを増やす政策」への期待
第4位に選ばれたのは国民民主党でした。6月11日には、比例代表候補の公認取り消し騒動で、党代表の玉木雄一郎氏ら執行部の方針が物議を醸す場面もありましたが、東京都議選では9議席を獲得し、都議会に初進出するなど躍進を見せました。参院選に向けては、同党が掲げる「手取りを増やす政策」に期待する声が多く寄せられています。
第3位:参政党 – 勢いを増す新興勢力、「日本人ファースト」の訴え
国民民主党を抑えて第3位に入ったのは参政党です。こちらも東京都議選に初挑戦し、候補者4人中3人が当選を果たしました。さらに、6月中に実施された愛知・西尾市、兵庫・尼崎市、福井・あわら市の市議選でも同党候補者がトップ当選するなど勢いがあります。元日本維新の会所属で無所属だった梅村みずほ参院議員が6月28日付で入党したことで、国会議員を5人以上必要とする公職選挙法上の政党要件も満たすことになりました。
同党のキャッチフレーズは「日本人ファースト」です。保守的な価値観、過度な外国人受け入れへの反対などを訴える反グローバリズム的な方針、消費税の段階的な廃止といった政策を評価する声が多く見られます。また、党代表の神谷宗幣参院議員が会見で言及したように、インターネット、特にYouTubeなどで認知度を高めていることも支持を集める要因となっているようです。
《日本ファーストにして少しでも良い方向に導いてほしいので》(60代女性)
《減税・選択的夫婦別姓反対・移民問題について日本人のための政策であり、賛成できることが多い》(40代女性)
《最近よくYouTubeのトップ画面に出てくるようになったから》(30代女性)
《日本人が内面で思って居る事、不満などを表立って声にしてくれていること》(30代男性)
第2位:立憲民主党 – 最大野党の存在感と物価高対策への注力
第2位は立憲民主党でした。参院選に向け、「物価高から、あなたを守り抜く」というキャッチフレーズを掲げ、期間限定での食料品消費税ゼロ、物価高に負けない賃上げ、ガソリン・軽油価格の引き下げといった政策に重点を置いています。そのほか、就職氷河期世代、現役世代、シングル世帯への支援(年金底上げ・家賃補助制度)なども打ち出しており、こうした重点政策への評価が多く聞かれました。
政策への期待に加え、衆参両院で最大野党として現実的に与党に対抗できる立場であることや、民主党時代に首相経験がある野田佳彦衆院議員が党を率いている点に期待する声も多数見られました。
《現在の与党に鉄槌をくらわせるために最大野党として政権交代を取ってもらう礎にしてほしいからです》(50代男性)
《総理経験者の野田代表のリーダーシップ》(60代男性)
《一番、現実的に自民党に対抗できそうだから》(50代女性)
《打倒自民で頑張ってほしいから》(40代男性)
第1位:自民党 – 政権担当能力への評価と「消去法」的支持
そして、第1位は自民党となりました。野党がほぼ横並びで消費税減税を訴える中、石破茂首相は社会保障の財源確保の観点から否定的で、国民一人当たり2万円の現金給付などを打ち出しています。こうした姿勢には世間から否定的な声も広がる一方、一定の支持を得た背景には、これまで政権を維持してきた実務能力への評価や、「他の選択肢がない」という消去法的な声が見られました。
《外交、安全保障など政権担当能力は自民党にしか期待できない》(60代男性)
《一時、他の党に期待していたが、やはり今後の事を考えると1番国民の事を考えた行動していると思うから。他の党の殆どは「その財源何処から出すつもり?」と疑問に思う点が多い》(50代女性)
《現在の政党で、政権担当能力があるのが自民党だと思う》(60代男性)
《ほかの党が信用できないという消極的理由》(50代男性)
また、コメ価格の高騰に多くの国民が不満を抱える中、小泉進次郎農林水産大臣が5月に始めた「随意契約」による政府備蓄米の放出で、価格が徐々に値下がりしている現状を評価する声もありました。
《コメ問題における小泉進次郎農相の活躍》(50代男性)
《米不足への解決に取り組んでいる》(50代女性)
《小泉進次郎の備蓄米流通の手際が見事だった余韻がまだあるので》(50代男性)
高まる政治不信:「あてはまる党がない」が最多
ただし、今回のアンケートで最も得票数を集めたのは、特定の政党ではなく「あてはまる党がない」という項目でした。これは、自民党の一部議員による裏金問題などが影響し、国民の間に政治不信がかつてないほど高まっている現状を如実に示しています。
結論
最新の調査結果からは、参院選に向けて各党が支持を集める一方、既存政党への不信感も根強く存在していることが浮き彫りになりました。高い政治不信の中で行われる今回の参院選がどのような結末を迎えるのか、国民の選択に注目が集まります。
【参考】
女性自身
Yahoo!ニュース