回転寿司チェーン大手のスシローで、アルバイトを中心とした労働組合が賃上げを求めてストライキを決行。しかし、会社側は社員を他店舗から集めて通常営業を続け、「スト破り」ではないかと批判の声が上がっています。今後の交渉の行方に注目が集まっています。
スシローで何が起きているのか?
2025年3月16日、回転寿司ユニオン(首都圏青年ユニオン回転寿司分会)は、スシロー宮崎恒久店でストライキを実施しました。組合員たちは「非正規なめんな」というプラカードを掲げ、賃上げを求めて声を上げました。
スシロー宮崎恒久店でのストライキの様子
しかし、スシロー側は大分、鹿児島県などから社員を招集し、通常営業を継続。この対応に、ユニオン側は「スト破り」だと強く反発しています。
賃上げ要求とストライキの背景
今回のストライキは、「非正規春闘」の一環として行われました。回転寿司ユニオンは1月10日、スシローに対し、宮崎恒久店の時給を1000円から1200円以上に引き上げるなど、全国7店舗で1200~1500円以上の時給とするよう要求書を提出しました。
しかし、会社側は要求に応じず、1月28日に行われた1回目の交渉でも回答は変わりませんでした。そのため、ユニオンは3月7日から各店舗で順次ストライキに踏み切りました。
ストライキ当日の様子
宮崎恒久店では、シフトに入っていた23、4人のうち、組合員20人のうち14人がストライキに参加しました。会社側は十数人の社員を集めて対応し、通常営業を維持しました。組合員はストライキ中に来店客にビラを配りましたが、入店を止めるまでには至らなかったようです。
スシロー側の見解
FOOD & LIFE COMPANIESの広報室は、「現在団体交渉中であり、誠心誠意対応しております」とコメントしています。しかし、具体的な対応策については明らかにしていません。
専門家の意見
労働問題に詳しい専門家(仮名:山田太郎氏)は、「今回のスシローの対応は、労働者の権利を軽視しているように見える。真摯な交渉を通して、従業員の待遇改善に取り組むべきだ」と指摘しています。
今後の展望
今後の交渉の行方は不透明ですが、今回のストライキは、外食産業における非正規雇用の労働環境に一石を投じる出来事と言えるでしょう。スシローと回転寿司ユニオンの今後の動向に注目が集まります。