世田谷区乳児死亡事件:母親逮捕、離婚・親権トラブルが背景か

11月4日、東京都世田谷区のマンションで生後約3ヶ月の女児が死亡しているのが発見され、その母親である職業不詳の鈴木沙月容疑者(28)が殺害容疑で逮捕されるという世田谷区乳児死亡事件が発生しました。各社の報道によると、鈴木容疑者は3日夜、長女・優愛ちゃんの首や腹を刃物で切り付け殺害した疑いが持たれています。4日朝、容疑者本人からの「ごめんなさい。私は死ねなかった。赤ちゃんをやった」という110番通報を受け、駆けつけた警察官によって優愛ちゃんの死亡が確認されました。

夫婦間の深刻な軋轢

鈴木容疑者は20代の夫と優愛ちゃんの3人暮らしでした。逮捕後の調べに対し、容疑者は「主人と離婚協議中で、親権をとられるくらいなら、娘を殺して自分も死のうと思った」と供述していると報じられています。

事件現場となったのは京王電鉄・明大前駅近くの閑静な住宅街に立つマンション。近隣住民は本誌の取材に対し、「ニュースを見て、離婚で悩んでいたことを知りました。今思えば、二人が笑顔で会話をしているところを見たことはないんですよ」と、夫婦の印象について語っています。

献花が置かれた世田谷区のマンション現場献花が置かれた世田谷区のマンション現場

SNSで露呈した苦悩と夫婦関係

身勝手とも思える犯行理由に対し、X(旧Twitter)では鈴木容疑者への怒りの声が広がっています。その一方で、真偽は不明ながら、容疑者のものとされるSNSアカウントが拡散され、一部で注目を集めています。

WEBメディア記者によると、「鈴木容疑者はYouTubeチャンネル登録者数2万人、TikTokのフォロワー3万人を抱える、一部では知られたインフルエンサーだったようです。今年3月にYouTubeで結婚を公表し、夫も『旦那くん』として動画に登場するなど、和やかな雰囲気でした。しかし、9月17日の動画で女児の出産を報告していました」とのことです。

さらに、容疑者のものとされるInstagramの過去の投稿からは、夫婦が抱えていた深刻な問題が浮き彫りになってきたといいます。詳細な時期は不明ながら拡散されたストーリーズのスクリーンショットには、主に夫との不和を綴った内容が見受けられました。

例えば、妊娠5ヶ月の頃に夫から髪の毛を掴まれて倒されたこと、つわりが酷い状況で夫が飲みに外出しようとした際に義母から叱責されたことなどが挙げられています。出産後も夫が子育てに非協力的で、容疑者の睡眠中に娘を置いて無言で外出することもあったようです。

報道では容疑者が夫と離婚協議中だったとされていますが、Instagramの投稿によると、鈴木容疑者自身が離婚を切り出したと綴っていました。また、親権をめぐって夫と揉めていることを明かし、夫がお酒好きなことなどを理由に「子供を預けたくない」と記していたとされます。

結びに

これらの投稿が事実であれば、鈴木沙月容疑者が人知れず苦悩を抱えていたことはうかがえます。しかし、今回の幼い命を奪うという行為は決して許されるものではなく、一度失われた命は決して戻ることはありません。この痛ましい事件は、夫婦間の問題が悲劇的な結末に至る背景に、どのような社会的な課題が潜んでいるのかを改めて問いかけています。

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