孤独のグルメ映画化、韓国公開で話題沸騰も…バラエティ番組での騒動で波紋

孤独のグルメの劇場版が韓国で公開され、大きな話題を呼んでいます。主演の松重豊さんが監督・脚本・主演を務めたこの作品は、日本でも人気を博したドラマシリーズの初の映画化となります。しかし、韓国でのプロモーション活動中に、あるバラエティ番組での出来事が波紋を広げています。

韓国での歓迎ムードと番組での騒動

劇場版「孤独のグルメ」は、フランス、韓国、長崎、東京を舞台に、主人公・井之頭五郎が様々な場所で”ひとり飯”を楽しむ様子を描いています。韓国の巨済島もロケ地の一つに選ばれ、韓国人俳優のユ・ジェミョンさんも出演しています。韓国でも人気の高い「孤独のグルメ」の映画公開を受け、松重さんは韓国の様々なメディアに出演し、プロモーション活動を行いました。

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その中で、動画配信サービス「Coupang Play」のバラエティ番組「会社員たち」にゲスト出演した際、韓国人コメディアンのキム・ウォンフンさんとのやり取りが物議を醸しました。番組内で、キムさんは松重さんに韓国語でいくつかの言葉を言わせる流れを作りました。「愛してるよ、ソン・フンミン」「愛してるよ、江南スタイル」など、韓国で人気の選手や楽曲の名前を挙げ、松重さんに復唱させていました。

しかし、キムさんが「キム・ヨナより浅田真央が…」と言わせようとした場面で、周囲の出演者が慌てて制止。このやり取りがSNSで拡散され、多くの日本人視聴者から批判の声が上がりました。

批判の背景と松重さんの想い

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ベテラン俳優である松重さんが、不慣れな韓国語を言わされている様子や、キム・ヨナ選手と浅田真央選手を比較するような発言に不快感を覚えた人が多かったようです。フィギュアスケート界でライバルとされてきた両選手の名前を出すことは、これまでにも様々な議論を巻き起こしてきた経緯があります。

今回の騒動を受け、キムさんのSNSには韓国の視聴者からも批判的なコメントが寄せられています。一方、松重さんは映画のロケ地として韓国を選んだ理由について、幼少期から韓国の文化に興味を持っていたこと、そして「食」をテーマにした作品を制作する上で韓国での撮影を希望していたことを明かしています。

2024年の釜山国際映画祭での記者懇親会では、「どんな状況になっても、このドラマを愛していただける限り、僕は韓国に来て笑顔を振りまく覚悟はできている」と、日韓関係への想いを語っていました。

今後の展望

今回の騒動は、文化の違いや表現の難しさ、そして日韓関係の複雑さを改めて浮き彫りにしました。しかし、松重さんの映画に対する情熱や、多くのファンからの応援は変わりません。「孤独のグルメ」が国境を越えて愛される作品であることは間違いありません。今後の展開に注目が集まります。