韓国南東部で発生した大規模な山火事が各地に広がり、甚大な被害をもたらしています。この記事では、山火事の現状、被害状況、そして政府の対応について詳しくお伝えします。
山火事の発生と被害状況
慶尚南道山清郡をはじめに、義城郡、蔚州郡、金海市など韓国南東部で同時多発的に山火事が発生しました。乾燥した天候と強風が重なり、火は瞬く間に広がり、山林や住宅を焼き尽くしました。
懸命の消火活動続くも鎮火難航
消防隊員、軍関係者、そしてヘリコプターが総動員され、懸命の消火活動が続けられていますが、鎮火には至っていません。特に義城郡では鎮火率がわずか2.8%にとどまっており、予断を許さない状況です。(山林庁発表)
alt山火事の現場では、消防隊員たちが懸命の消火活動を行っている様子が確認できます。(写真:ソン・ボングン記者)
住宅や山林に甚大な被害
山林被害はサッカーコート4600面分に相当する3286ヘクタールに達し、住宅39棟が全焼または一部損壊しました。避難を余儀なくされた住民は1500人を超え、避難所での生活を強いられています。
痛ましい人命被害も
山清郡では4名の死亡が確認され、5名が重傷、1名が軽傷を負いました。被害に遭われた方々のご冥福をお祈りするとともに、負傷された方々の早期回復を心より願います。
政府の対応と今後の見通し
災害事態宣言発令、特別災害地域指定
韓国政府は、蔚山市と慶尚北道に災害事態を宣言し、被害の特に大きい山清郡は特別災害地域に指定しました。山火事対応レベルは、山清郡、義城郡、蔚州郡で最も深刻な第3段階、金海市では第2段階に引き上げられました。
ソウル市も支援に乗り出す
ソウル市は緊急支援対策会議を開き、消防車や消防隊員、そして飲料水を被災地に派遣することを決定しました。「人命被害を最小限に抑えるため、ソウル市としてもできる限りの支援を行う」と呉世勲市長は述べています。(ソウル市発表)
政府は、ヘリコプターによる空中消火、地上部隊による延焼防止、そして住民避難の徹底など、総力を挙げて山火事への対応にあたっています。しかし、乾燥した天候と強風は依然として続いており、鎮火の見通しは立っていません。
フードスタイリストのキム・ミンジさん(仮名)は、「被災地の方々の食生活にも大きな影響が出ているでしょう。避難生活では栄養バランスの取れた食事が難しく、健康への影響が懸念されます。一刻も早く安心して生活できる環境が戻ることを願っています。」と語りました。
まとめ
韓国南東部で発生した山火事は、今もなお燃え広がり、甚大な被害をもたらしています。政府や自治体は総力を挙げて消火活動と被災者支援にあたっていますが、予断を許さない状況が続いています。一日も早い鎮火と被災地の復興を心より願っています。