近年、社会問題化している悪質リフォーム。屋根の点検を装い、不要な工事を高額で契約させる手口で、多くの被害者を生み出しています。今回は、逮捕された「スーパーサラリーマン」清水謙行容疑者と「牛飼」こと斎藤大器容疑者を中心に、この悪質リフォームの実態と、二人の意外な繋がりについて深掘りしていきます。
スーパーサラリーマンと牛飼、二人の共通点
清水容疑者はSNSで高収入を謳い、高級車や豪邸を自慢する「スーパーサラリーマン」を自称。一方、斎藤容疑者は投資家「牛飼」を名乗り、同様の派手な生活をアピールしていました。どちらもリフォーム詐欺の疑いで逮捕されていますが、その手口は酷似しています。顧客の不安を煽り、必要のない工事を高額で契約させるという「点検商法」です。関東を中心に活動していた清水容疑者、関西を拠点としていた斎藤容疑者。活動地域は異なりますが、二人の間には驚くべき共通点があったのです。
スーパーサラリーマンを自称していた清水容疑者
点検商法のルーツ
斎藤容疑者の「点検商法」は、近しい人物であるA氏の事業を模倣したものだったという証言があります。A氏のもとで働いていたという人物によると、斎藤容疑者はA氏のノウハウを参考に、独自の悪質リフォームビジネスを展開していったとのこと。このA氏と清水容疑者の関係性も注目すべき点です。
匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」との関係
斎藤容疑者は高収入を謳って点検商法のメンバーを集めており、匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」との関与も疑われています。「トクリュウ」は、SNSなどを利用してメンバーを集め、詐欺などの犯罪行為を行う組織として知られています。清水容疑者も同様の手法でメンバーを集めていた可能性があり、捜査当局は二人の背後に「トクリュウ」の影があるとみて捜査を進めています。
悪質リフォーム撲滅のために
悪質リフォームの被害を防ぐためには、消費者の意識改革も重要です。訪問販売業者には簡単に契約せず、複数の業者から見積もりを取るなど、慎重な対応が必要です。また、国民生活センターなどの相談窓口に相談することも有効な手段です。行政、警察、そして消費者が一体となって、悪質リフォーム撲滅に向けて取り組む必要があります。
専門家の見解
住宅リフォーム専門家の田中一郎氏(仮名)は、「悪質リフォーム業者は巧みな話術で消費者を騙し、高額な契約を結ばせます。契約前に必ず複数の業者から見積もりを取り、内容をしっかり比較検討することが重要です」と警鐘を鳴らしています。
まとめ
「スーパーサラリーマン」と「牛飼」、二人の悪質リフォーム事件は、氷山の一角に過ぎません。同様の手口で多くの被害者が生まれており、社会問題となっています。私たち一人ひとりが悪質リフォームの実態を理解し、適切な対策を講じることで、被害の拡大を防ぐことができるはずです。