NHK連続テレビ小説「おむすび」が、いよいよ3月28日に最終回を迎えます。平成ギャルから栄養士へと成長していく主人公・米田結(橋本環奈)の青春物語は、多くの視聴者の心をつかみました。しかし、残りわずか5話となった現在も、物語の着地点が見えず、SNS上では様々な意見が飛び交っています。最終回に向けて、視聴者の期待と不安を探ります。
橋本環奈多忙で主人公不在?「誰のためのドラマ?」の声も
「おむすび」は、橋本環奈演じる米田結が、ギャル文化との出会いから栄養士となり、人々の心と未来を繋いでいく物語。最終週では2025年の現代に突入し、結の勤める病院のNST(栄養サポートチーム)の活動休止危機や、家族の移住、そして姉・歩(仲里依紗)のある決断など、様々な展開が予告されています。
橋本環奈演じる米田結
しかし、最終週まで主人公の掘り下げが不十分で、米田家全体を描く構成に、視聴者からは「誰が主人公かわからない」という声も上がっています。
その背景には、主演の橋本環奈の多忙なスケジュールが影響しているという指摘も。舞台「千と千尋の神隠し」のロンドン公演や映画撮影など、多岐にわたる活動のため、「おむすび」の収録に十分に参加できなかった期間があったようです。特に1月20日〜31日放送の2週間は、結の登場が少なく、姉の歩を中心に物語が展開されたことが話題となりました。
制作統括の真鍋斎氏も、WEBサイト「リアルサウンド」のインタビューで、俳優のスケジュールがストーリーに影響を与えたことを認めています。
詰め込みすぎ?最終回で回収できるのか
最終週の予告では、多くの伏線が散りばめられていますが、残り5話で全てを回収できるのか、視聴者からは不安の声も聞こえてきます。
「おむすび」の魅力は、個性豊かな登場人物たちの織りなす人間ドラマ。しかし、主人公の成長物語が軸となる朝ドラにおいて、主人公の描写が不足しているのは否めません。
料理研究家の小林香織氏(仮名)は、「食を通じた人間ドラマは共感を呼びやすい一方、主人公の成長が描かれなければ視聴者は置いてけぼりになってしまう」と指摘します。
米田結と家族
最終回に向けて、視聴者の間では「結の栄養士としての成長をしっかり描いてほしい」「家族との絆を再確認する感動的な結末を期待する」といった声が上がっています。果たして「おむすび」は、視聴者の期待に応えることができるのでしょうか?
それぞれの「おむすび」を握りしめ、未来へ
「おむすび」は、私たち一人ひとりが人生という名の「おむすび」を握りしめ、未来へと進んでいく物語。最終回まで見届け、それぞれの「おむすび」について考えてみてはいかがでしょうか。