韓国の山火事、死者18人に 乾燥と強風で被害拡大、世界遺産も危機に

韓国南東部で発生した複数の山火事が、乾燥した天候と強風の影響で急速に拡大し、甚大な被害をもたらしています。jp24h.comでは、この深刻な災害の最新情報をお届けします。義城郡と山清郡を中心に、少なくとも18人が死亡、2万7000人以上が避難を余儀なくされています。

乾燥と強風で火災拡大、消火活動難航

韓国南東部で複数の山火事が猛威を振るう中、政府は3月26日、少なくとも18人が死亡したと発表した。1万5000ヘクタール以上に被害が及び、数千人の消防士が軍の支援を受けて消火に当たっている。25日撮影。聯合ニュース提供(2025年 ロイター)韓国南東部で複数の山火事が猛威を振るう中、政府は3月26日、少なくとも18人が死亡したと発表した。1万5000ヘクタール以上に被害が及び、数千人の消防士が軍の支援を受けて消火に当たっている。25日撮影。聯合ニュース提供(2025年 ロイター)

強風と乾燥した天候が重なり、火災は瞬く間に広がり、1万5000ヘクタール以上が焼失しました。数千人の消防士が軍の支援を受け、懸命な消火活動にあたっていますが、鎮火には至っていません。義城郡の火災の鎮火率は68%にとどまっており、突風によって状況はさらに悪化しています。行政安全省は、今後の天候も乾燥が続くと予想しており、予断を許さない状況です。

避難生活長期化の懸念、世界遺産にも迫る炎

2万7000人以上が避難を余儀なくされ、学校は閉鎖、刑務所からは数百人の受刑者が移送されました。避難生活の長期化も懸念されています。さらに、世界遺産に登録されている安東市の河回村や屏山書院も火災の脅威にさらされています。聯合ニュースによると、681年建立の古代寺院は既に全焼したと報じられています。

消火ヘリ墜落、操縦士死亡

消火活動中のヘリコプターが墜落し、操縦士が死亡するという痛ましい事故も発生しました。韓国森林公社は、全ての消火ヘリの運用を一時停止し、事故原因を調査しています。韓国では山がちな地形のため、山火事の消火活動はヘリコプターに大きく依存しています。今回の事故は、消火活動に更なる支障をきたすことが懸念されます。

気候変動の影響指摘、対策強化の必要性

専門家は、気候変動が世界的に山火事の頻度を高めていると指摘しています。近年のロサンゼルスや日本の東北地方で発生した大規模な山火事を例に挙げ、資源と訓練された人材の増強が必要だと訴えています。また、夜間でも活動できる消火航空機やドローンの導入も提案されています。韓国の森林災害専門家、キム・スンチョル氏(仮名)は、「大規模山火事への対策強化は喫緊の課題だ」と警鐘を鳴らしています。

政府の対応と国際支援

韓悳洙大統領代行は、「あらゆる人員と装備を投入しているが、状況は良くない」と述べ、事態の深刻さを強調しました。在韓米軍も支援を行っているということです。国際社会からの更なる支援も期待されています。

今後の見通しとjp24h.comの役割

今後の火災の推移、被災者の状況、復興への道のりは、依然として不透明です。jp24h.comは、引き続きこの災害に関する最新情報をお届けし、読者の皆様に現状を正確に伝え、今後の対策を考える一助となるよう努めてまいります。