認知症予防の鍵は毎日の生活習慣にあり!80代現役研究者が語る最新情報

高齢化が進む日本では、認知症への関心はますます高まっています。65歳以上の4人に1人が認知症もしくはその予備軍と言われ、誰もが不安を抱えているのではないでしょうか。 世界初のアルツハイマー病治療薬「アリセプト」開発者であり、「英国ガリアン賞特別賞」受賞者である杉本八郎氏も、認知症予防には日々の生活習慣が重要だと強調しています。80代を超えてもなお研究を続ける杉本氏の知見を元に、認知症予防の最前線と具体的な方法を探っていきましょう。

認知症は生活習慣病の一つ?

「血管が丈夫で血流が良い」状態を保つには、その逆の状態、「血管がボロボロで、血液ドロドロ、血流が悪い」状態を避けることが重要です。 これはどこかで聞いたことがあると思いませんか? 実は、食生活や運動習慣などが深く関わる生活習慣病の症状とまさに同じなのです。

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杉本氏は、「認知症は生活習慣病の一つ」と断言しています。もちろん、生活習慣だけが原因ではありませんが、血管や血液の状態を良好に保つための生活習慣は、認知症予防の第一歩と言えるでしょう。

糖尿病と認知症の密接な関係

糖尿病や高血圧などの生活習慣病は、認知症の発症リスクを高めることが多くの研究で示されています。例えば、九州大学が1988年から2003年にかけて行った久山町研究では、糖尿病の人は血糖値が正常な人に比べて、アルツハイマー型認知症の発症率が2.1倍も高いことが明らかになりました。さらに、糖尿病予備軍である食後血糖値が高い人も、1.6倍の発症率を示しています。このことから、血糖値のコントロールが認知症予防にいかに重要であるかが分かります。

専門家の意見

食生活アドバイザーの佐藤恵氏(仮名)は、「バランスの良い食事、特に野菜や果物を積極的に摂ることは、血糖値の急上昇を抑え、血管の健康を維持する上で非常に大切です。また、適度な運動も血流改善に効果的です」と述べています。

毎日の生活習慣で認知症を予防!

認知症予防は、特別なことをするのではなく、毎日の生活習慣を見直すことから始まります。バランスの取れた食事、適度な運動、質の高い睡眠など、基本的な生活習慣を改善することで、認知症リスクを軽減できる可能性があります。

具体的な予防策

  • バランスの良い食事: 野菜、果物、魚、海藻などを積極的に摂り、糖質や脂質の過剰摂取を控える
  • 適度な運動: ウォーキングや軽いジョギングなど、無理なく続けられる運動習慣を身につける
  • 質の高い睡眠: 規則正しい睡眠時間を確保し、睡眠の質を高める工夫をする
  • 社会参加: 地域活動や趣味のサークルなどに参加し、社会との繋がりを維持する
  • 知的活動: 読書やクロスワードパズルなど、脳を刺激する活動を行う

これらの生活習慣を意識的に取り入れることで、認知症予防に繋がるだけでなく、健康寿命の延伸にも貢献するでしょう。

まとめ

認知症は、決して避けられない運命ではありません。毎日の生活習慣を少し変えるだけで、リスクを大きく減らすことができるのです。今日からできる小さな一歩を踏み出し、健康で充実した人生を送るために、積極的に認知症予防に取り組んでいきましょう。