備蓄米、3000円台は本当に「値ごろ」?家計と給食を支える希望の光

日本の食卓に欠かせないお米。しかし、近年の価格高騰は深刻で、家計への負担も大きくなっています。そんな中、備蓄米の放出が始まり、消費者の期待が高まっています。農林水産大臣は5kg3000円台という価格について「値ごろ感がある」と発言しましたが、果たして本当にそうなのでしょうか?この記事では、備蓄米の価格、流通状況、そして消費者の反応について詳しく見ていきます。

備蓄米、スーパーの店頭に並ぶも…

都内のあるスーパーでは、最も安いお米がブレンド米で3994円(税込)。農林水産省の調査によると、米の価格は11週連続で最高値を更新しており、5kg当たり平均4172円となっています。取材したスーパーの担当者によると、2024年5月頃から米の仕入れが減少し、価格も上昇しているとのこと。備蓄米の入荷を期待しているものの、卸売業者からの連絡はまだない状態です。

スーパーの米売り場スーパーの米売り場

「安ければ安いほどお客様は喜ぶので、備蓄米がお手頃価格で入るならぜひ取り扱いたい」と、スーパーの担当者は話しています。

3000円台は「高い」?「ありがたい」?消費者の声は…

街頭インタビューでは、5kg3000円台でも「高い」と感じる人が多く見られました。「主食であるお米がこんなに高いのは困る」「2500円くらいが妥当」といった声が聞かれました。

街頭インタビューの様子街頭インタビューの様子

一方で、「今の価格に比べたら全然マシ」「備蓄米が出回ってくれればありがたい」という声も。現在の高騰を考えると、少しでも安い備蓄米は歓迎されているようです。

備蓄米、給食にも希望の光

備蓄米を待ち望んでいるのは家庭だけではありません。JA静岡経済連は、JA全農が落札した初回放出分の備蓄米を約800トン購入予定。これは、2024年の米不作で不足していた静岡県内の小中学校や定時制高校の給食用米を補うためのものです。「欠けることなく量が確保できた。まずはホッとした」と、県学校給食会の理事長は安堵の表情を見せています。

給食の様子給食の様子

備蓄米は家計と給食の支えとなるか

大手スーパーでは、29日から数量限定で備蓄米を販売する予定。価格は3000円台前半で、産地や品種を混ぜたブレンド米として販売されるとのこと。備蓄米の放出は、高騰する米価に苦しむ家計や給食にとって、まさに希望の光となるかもしれません。今後の動向に注目が集まります。