【シドニー時事】オーストラリア政府は1日までに、中国の科学調査船「探索1号」が豪南部近海を航行していることを明らかにした。
調査船は海底の地形や通信ケーブルの情報を収集している可能性が指摘されている。中国海軍の艦艇が2月に豪東部沖で行った実弾射撃演習に続く活動で、豪軍や海洋当局が警戒に当たっている。
調査船はニュージーランド(NZ)で共同調査に参加した後、西へ向かい、豪南東部ビクトリア州とタスマニア島の間のバス海峡を通過。豪南部沖を南西部パース方面へ進んでいる。深海を探索できる有人潜水艇も搭載しているという。NZから中国へ帰るには豪東部沖を北上する方がはるかに効率的だが、南回りの航路を進んでいることに対し、豪側で懸念が広がっている。