コメ不足深刻化!備蓄米追加放出の可能性も

日本の食卓に欠かせないコメが、深刻な供給不足に陥っている。農林水産省の発表によると、大手集荷業者によるコメの集荷数量は2月末時点で前年同月比25万4000トン減。昨年12月末時点での20万6000トン減からさらに減少幅が拡大しており、供給不安はますます高まっている。

米騒動再び?供給不足の背景とは

この「令和の米騒動」とも呼ばれる事態は、昨年発生した記録的な猛暑によるコメの減産が主な原因だ。 JA全農をはじめとする大手集荷業者はコメの確保に奔走しているが、依然として厳しい状況が続いている。

農林水産省の建物農林水産省の建物

政府は既に政府備蓄米21万トンの放出を決定しているが、減少幅の拡大を受け、さらなる放出も視野に入れている。農水省は流通の目詰まりを解消するために奔走しているが、事態は予断を許さない。

生産者の動向:高値取引を求めて新たな販路を模索

農水省は、コメ不足の実態把握のため、生産者や小規模な集荷・卸売業者への聞き取り調査も実施した。その結果、生産者から集荷業者への出荷量は前年同月比約31万トン減少した一方で、集荷業者以外への販売は約44万トン増加したことが明らかになった。

これは、生産者が高値での取引を求め、卸売業者や小売業者、さらにはECサイトを通じた消費者への直販など、多様な販路を模索していることを示唆している。コメ卸売市場のベテラン仲買人、山田一郎氏(仮名)は、「生産者は少しでも高くコメを売ろうと、様々な販路を探っている。ECサイトでの直販は特に増えており、市場を通さない取引が活発化している」と語る。

スーパーの販売価格も上昇傾向

こうした状況を受け、スーパーマーケットのコメの販売価格も上昇傾向にある。全国約1000店のスーパーでのコメの販売価格(5キロ)は、3月17日から23日に4197円と前週から0.6%上昇した。家計への影響も懸念される。

政府の対応:さらなる備蓄米放出も検討

江藤拓農水相は備蓄米の追加放出について、「関係者の多くから品薄感への強い懸念が示されている。不安の払拭に至っていないと判断した場合、さらなる対応をちゅうちょなく行いたい」と述べ、追加放出の可能性を示唆した。

食料安全保障の観点からも、コメの安定供給は極めて重要だ。「日本の食卓を守る会」代表の佐藤美咲氏(仮名)は、「コメは日本の主食。安定供給は国民生活の基盤であり、政府には早急な対策を講じてほしい」と訴える。今後の政府の対応に注目が集まる。

今後の見通し:供給不足の長期化も懸念

今回のコメ不足は、一時的なものではなく、長期化する可能性も指摘されている。気候変動の影響で、今後もコメの生産量が不安定になることが予想されるため、抜本的な対策が必要となるだろう。 消費者も、コメの消費量を調整するなど、工夫が必要となるかもしれない。