【60年追跡調査】健康長寿の秘訣!1万人が実践する食事の小さな習慣

人生100年時代と言われる現代。健康で長生きしたいと願うのは誰もが同じでしょう。では、具体的にどうすれば健康長寿を実現できるのでしょうか?

本記事では、1万人を60年間追跡調査したCIRCS研究(循環器疾患危険因子研究)に基づき、健康な人が無意識に実践している「食事の小さな習慣」をご紹介します。福島県立医科大学医学部疫学講座主任教授、大平哲也氏監修の新刊『10000人を60年間追跡調査してわかった健康な人の小さな習慣』から、特に重要なポイントを厳選してお届けします。

疫学というレンズを通して見る健康長寿

そもそも「疫学」とは何でしょうか? 疫学とは、医療と統計学を融合させた学問で、病気の原因や予防法を集団を対象に調査・分析します。CIRCS研究のような長期にわたる疫学調査は、健康長寿の秘訣を解き明かす上で非常に貴重なデータを提供してくれます。

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血圧コントロールのカギはカリウム

高血圧は様々な病気の危険因子。それを防ぐには、カリウムを積極的に摂ることが重要です。カリウムには、血圧を下げる作用に加え、体内のナトリウム(塩分)を排出する働きがあります。

管理栄養士の佐藤恵氏(仮名)は、「カリウムは、高血圧予防だけでなく、脳卒中リスクの軽減にも繋がります」と指摘しています。CIRCS研究でも、カリウム摂取量が多い人ほど脳卒中死亡率が低いという結果が出ています。

生野菜のパワーを最大限に活かす

カリウムを効率よく摂取するには、トマトなどの緑黄色野菜や葉物野菜、果物を”生”で食べるのがおすすめです。加熱調理によって失われやすいビタミンやミネラルを、そのまま体内に取り込むことができます。

もちろん、加熱することで野菜が柔らかくなり、たくさん食べられるというメリットも。ブロッコリーやアスパラガスなどの冷凍野菜を活用すれば、手軽に様々な料理に取り入れることができます。

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鍋料理で賢く野菜を摂取!塩分には要注意

野菜をたっぷり食べられる鍋料理は、季節を問わずおすすめです。ただし、スープには塩分が多く含まれるため、飲み過ぎには注意が必要です。シメの麺類や雑炊も控えるのがベター。

健康長寿への第一歩

60年にわたるCIRCS研究は、健康長寿の秘訣は特別なものではなく、日々の小さな習慣の積み重ねにあることを示しています。今日からできる簡単なことから始め、健康で充実した毎日を送るための第一歩を踏み出しましょう。