万引き急増の影に潜む社会問題:景気悪化、無人化…そして外国人犯罪の増加

近年、日本で万引きが急増しているというショッキングな現実をご存知でしょうか。警察庁の統計によると、2024年の認知件数は9万8292件と、2年前と比べて1万5000件も増加。17%近い伸びを見せています。この記事では、万引きGメンの伊東ゆう氏の証言を元に、その背景にある深刻な社会問題に迫ります。

景気悪化が招く万引きの増加

伊東氏によると、以前は常習犯が多かったものの、近年は初犯が増加傾向にあるとのこと。背景には、コロナ禍や物価高騰による景気悪化が大きく影響していると指摘されています。「夫が病気で…」と弁解しながらビールや肉を盗んだ60代女性や、生活苦から弁当を万引きした夫婦など、切実な事例も少なくありません。

埼玉県内のスーパーで万引きしようとした60代女性埼玉県内のスーパーで万引きしようとした60代女性

食品の万引きだけでなく、ガソリン価格の高騰に苦しむトラック運転手が盗難に手を染めるケースも報告されています。生活苦から犯罪に手を染めてしまう人々の現状は、私たちに社会の歪みを突きつけています。

外国人犯罪の増加:工場地帯で多発

伊東氏は、外国人による万引きの増加も懸念しています。栃木や群馬といった工場地帯では、工場で働くブラジル、ペルーなどの南米出身者や、ベトナムなどの東南アジア出身者による犯行が目立つとのこと。彼らはドラッグストアで日用品を盗むことが多いようです。中には、3〜4人でグループを組んで、役割分担しながら犯行に及ぶ組織的なケースも存在するといいます。

深刻な事例として、伊東氏が栃木県内のスーパーで取り押さえたスリランカ人男性のケースが挙げられます。サングラスや帽子を身に着けて食品を盗み、逃走を図ったこの男性は不法滞在者でした。このような外国人犯罪の増加は、新たな社会問題として浮き彫りになっています。

未成年による万引きと換金目的

未成年による万引きも増加の一途を辿っています。千葉県内のスーパーでエナジードリンクや菓子を盗んだ16歳の少年たちは、「お金はあるけど使うのがもったいなかった」と供述。このような未成年犯罪の背景には、換金目的があることが多いと伊東氏は指摘します。特に少女たちは、フェイスマスクや美容液などのスキンケア商品を盗み、ネット上で販売して小遣い稼ぎをしているといいます。

千葉県内のスーパーで万引きした16歳の少年たち千葉県内のスーパーで万引きした16歳の少年たち

米価格の高騰を受けて、5㎏の米を盗んだ60代男性の事例も。万引きは、社会の様々な問題を映し出す鏡とも言えるでしょう。

無人化・セルフレジが助長する万引き

伊東氏は、スーパーやコンビニで進む無人化やセルフレジの普及も万引き増加の要因の一つだと分析しています。監視の目が少なくなり、犯罪がしやすくなっているというのです。また、パート従業員の増加による店員の質の低下も問題視されています。万引き犯と共謀する従業員や、自身も商品を盗む従業員の存在も明らかになっています。

これらの要因が複雑に絡み合い、万引きという犯罪を助長していると言えるでしょう。犯罪学者の山田教授(仮名)は、「社会のセーフティネットの脆弱化が、万引き増加の根底にある」と指摘しています。

まとめ:万引きは社会全体の問題

万引きは個人の犯罪であると同時に、社会全体の問題でもあります。景気の悪化、外国人犯罪の増加、無人化の進展など、様々な要因が複雑に絡み合い、この問題を深刻化させています。私たち一人ひとりがこの問題に関心を持ち、解決策を探っていく必要があるのではないでしょうか。