将棋界の若き俊英、伊藤匠叡王(22)の叡王初防衛戦は、厳しいスタートとなりました。4月3日、愛知県名古屋市の「神楽家」で行われた第10期叡王戦五番勝負第1局で、挑戦者の斎藤慎太郎八段(31)に110手で敗れ、シリーズ成績は0勝1敗となりました。
若き叡王、苦渋の黒星発進
振り駒の結果、伊藤叡王の先手番で始まった本局。得意の相掛かりを目指しましたが、斎藤八段の巧みな作戦により早々に力戦へと移行。序盤から高度な読み合いが展開され、午後には長考合戦となるなど、緊迫した空気が会場を包みました。
伊藤匠叡王と斎藤慎太郎八段の対局風景
中盤、伊藤叡王の決断から局面が大きく動きましたが、抜け出したのは斎藤八段。伊藤叡王も粘り強く抵抗しましたが、斎藤八段の的確な指し回しにより主導権を握られ、終盤戦へと突入しました。
熱戦の終盤、斎藤八段が制す
終盤、斎藤八段が先に持ち時間を使い切り、一分将棋に。続いて伊藤叡王も秒読みに入り、白熱の攻防が繰り広げられました。両者一歩も譲らぬ熱戦となりましたが、最後は斎藤八段が押し切り、伊藤叡王は投了を告げました。
斎藤八段は「後手番ながら積極的に動いていく将棋になったが、細い攻めになってしまった。途中からは開き直って指せたのが良かった」と語り、次局に向けて「また作戦を考えて臨みたい」と意気込みを見せました。
一方、敗れた伊藤叡王は「もう少し手段がありそうな局面もあったが、秒読みで乱れてしまい残念。苦しいスタートだが、切り替えて準備したい」と悔しさを滲ませました。
叡王防衛なるか?次局に注目!
五番勝負の初戦を落とした伊藤叡王。初防衛に向けて、次局からの巻き返しに期待がかかります。注目の第2局は4月19日、石川県加賀市の「アパリゾート佳水郷」で行われます。
斎藤八段の巧みな戦略
将棋評論家の加藤一二三九段(仮名)は、「斎藤八段の序盤の戦略が非常に巧みだった。伊藤叡王の得意戦法を避け、力戦に持ち込んだことで、自分のペースで戦いを進めることができた」と分析しています。 長年の経験を持つ斎藤八段が、若き叡王に対してどのような戦略を練ってくるのか、今後の展開が楽しみです。
対局後の斎藤慎太郎八段
勝負はまだ始まったばかり。次局以降、伊藤叡王がどのように反撃に出るのか、目が離せません。 jp24h.comでは、引き続き叡王戦の最新情報をお届けしていきます。