カンボジア・リアム海軍基地拡張工事完了:軍事利用疑惑と日本の役割

カンボジア南西部に位置するリアム海軍基地の拡張工事が完了し、2025年4月5日に開所式が行われました。中国の支援によるこの基地拡張は、軍事利用の疑惑が浮上し、国際的な注目を集めています。カンボジア政府は日本の海上自衛隊の艦船を最初に寄港させたい意向を示しており、複雑な国際情勢の中で、その真意を探ります。

リアム海軍基地:近代化と軍事利用疑惑の狭間で

altaltリアム海軍基地開所式の様子(カンボジア、2025年4月5日)

開所式典でフン・マネット首相は、リアム海軍基地の拡張は「あらゆる形態の戦争からカンボジアを守る」ための自衛措置であると強調しました。国防省によれば、軍用港、船舶のメンテナンス用乾ドック、船台、衛星測位システムの地上局など、約79万平方メートルに及ぶ施設が運用開始されました。

しかし、この基地拡張には、中国による軍事利用疑惑がつきまとっています。タイ湾入り口という戦略的な要衝に位置するリアム基地は、中国の南シナ海における影響力拡大と関連付けられ、米国をはじめとする西側諸国から警戒されています。

カンボジアの外交戦略:バランス外交と日本の存在感

カンボジア政府は、軍事利用疑惑を否定しつつも、「全ての友好国の寄港を歓迎する」と表明し、日本の海上自衛隊の艦船を最初に寄港させたい意向を示しています。これは、中国との関係を維持しつつ、米国や日本との関係も重視する、カンボジアのバランス外交戦略の一環と見られます。

日本の役割:緊張緩和と地域安定への貢献

altaltリアム海軍基地の記念碑(カンボジア)

日本の海上自衛隊の寄港は、リアム海軍基地をめぐる緊張緩和に寄与する可能性があります。日本のプレゼンスは、中国への牽制となるだけでなく、地域全体の安定にも貢献すると期待されています。 国際関係専門家の田中一郎氏(仮名)は、「日本の積極的な関与は、カンボジアの自立性と中立性を確保する上で重要だ」と指摘しています。

リアム海軍基地の未来:地域情勢と国際協調の鍵

リアム海軍基地の拡張は、南シナ海におけるパワーバランスに影響を与える可能性があり、今後の地域情勢を左右する重要な要素となるでしょう。カンボジア政府の外交戦略、そして日本を含む国際社会の対応が、この地域の平和と安定を維持する上で鍵となります。

今後の展望:多国間協力と透明性の確保

リアム海軍基地の運用においては、透明性の確保と多国間協力が不可欠です。関係各国が対話と協調を通じて信頼関係を構築することで、地域の緊張緩和と持続可能な発展を実現できるはずです。