元NHKプロデューサー井上大輔氏、テレビ業界の「オールドメディア」化に警鐘!ドキュメンタリーへの熱い想いとは?

テレビ業界の現状と未来について、元NHKプロデューサーの井上大輔氏が鋭く切り込んだ発言が話題となっています。経済チャンネル「ReHacQ―リハック―」に出演した井上氏は、テレビが「オールドメディア」と呼ばれている現状、そして自身の退職理由や今後の展望について赤裸々に語りました。この記事では、井上氏のインタビュー内容を詳しく掘り下げ、テレビ業界の未来について考えていきます。

テレビマンが高給を捨てた理由とは?

井上氏は、NHK退職直前の年収が1200万円だったことを明かしました。43歳でこの金額は高給と言えるでしょう。安定した地位と高収入を捨ててまで、井上氏がNHKを退職した理由とは一体何だったのでしょうか?

井上氏曰く、「自分の作りたいものがテレビでは作れなくなっている」とのこと。TBS、テレビ朝日、NHKと渡り歩き、数々の人気番組を手がけてきた井上氏だからこそ感じる、テレビ業界の閉塞感があったのかもしれません。

井上大輔氏と高橋弘樹氏の対談の様子井上大輔氏と高橋弘樹氏の対談の様子

ドキュメンタリーへの熱い想い

井上氏は、今後ドキュメンタリー制作に力を入れていきたいと語っています。時間、お金、人材が必要となるドキュメンタリー制作は容易ではありませんが、1年ほどかけて知名度を上げ、仲間やスポンサーを集め、ゆくゆくはドキュメンタリー専門チャンネルを立ち上げたいという壮大なビジョンを明かしました。

テレビは本当に「オールドメディア」なのか?

井上氏は、テレビ局員時代に「100日後に会社辞めるオールドメディア局員」というアカウント名でX(旧Twitter)に投稿し、話題を呼びました。テレビを「オールドメディア」と表現した理由について、井上氏は「いまだに“自分たちが世論だ”と思っている人たちが多い」と指摘。兵庫県知事選を巡る報道などを例に挙げ、「テレビの人はテレビしか見ないため、自分たちが世論を形成していると勘違いしている。その勘違いがオールドだと思う」と持論を展開しました。

メディアのフィルターバブル問題

井上氏の指摘は、メディアにおける「フィルターバブル」の問題を浮き彫りにしています。フィルターバブルとは、インターネット上で自分の好みに合った情報ばかりが表示されるようになり、多様な意見に触れる機会が失われる現象のこと。テレビ局員もまた、テレビというフィルターバブルの中に閉じこもりがちであり、世論全体を把握できていない可能性があるというわけです。

テレビの未来はどこへ向かうのか?

メディア環境が激変する現代において、テレビは生き残りをかけた戦いを強いられています。井上氏のインタビューは、テレビ業界が抱える課題を改めて認識させるものとなりました。

今後のテレビ業界は、どのように変化していくのでしょうか?そして、井上氏のドキュメンタリー制作への挑戦はどのような成果を生み出すのでしょうか?今後の動向に注目が集まります。