日本と米国の間で貿易交渉が水面下で進められており、米国側は農産物市場のアクセス拡大を強く求めていることが明らかになりました。今後の交渉の行方、そして日本経済への影響に注目が集まっています。
グリア米通商代表、農産物市場アクセスの拡大に意欲
米通商代表部(USTR)のキャサリン・タイ代表は8日、上院財政委員会の公聴会で、日本との貿易交渉について言及し、「農産物の市場アクセスを拡大、改善できると感じている」と述べました。タイ氏は、今後数週間のうちに日本側と協議を進めていく意向を示しており、米国産農産物の輸入拡大を日本側に要求する可能性が高まっています。
キャサリン・タイ米通商代表が上院財政委員会の公聴会で発言する様子
タイ代表は、ジャネット・イエレン財務長官と共に日本との交渉役を務めており、既に数週間前から日本側と複数回の協議を行ってきたことを明らかにしました。専門家の中には、今回の交渉は環太平洋経済連携協定(TPP)に米国が復帰する布石ではないかとの見方をする人もいます。「今回の交渉は、日米間の貿易摩擦を解消するだけでなく、アジア太平洋地域の経済秩序にも大きな影響を与える可能性がある」と、国際経済アナリストの山田一郎氏は指摘します。(※山田一郎氏は架空の人物です。)
工業製品の貿易障壁にも言及
農産物以外にも、タイ代表は工業製品についても言及し、日本には米国からの輸出を妨げる構造的な障壁があると批判しました。具体的にどのような障壁を指しているのかは明らかにしていませんが、今後の交渉で議題に上がる可能性があります。
上院委員会に出席したキャサリン・タイ米通商代表
今後の交渉の行方
日米間の貿易交渉は、今後の両国関係だけでなく、世界経済にも大きな影響を与える可能性があります。日本政府は、国内の農業保護と自由貿易推進のバランスをどのように取っていくのか、難しい舵取りを迫られることになりそうです。今後の交渉の進展に注目が集まります。