月9ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』が11年ぶりに復活。59歳になった吉野千明を演じる小泉今日子の姿を通して、歳を重ねる中で揺れ動く感情や、人生における変化と継続の狭間を深く見つめる作品となっています。
変わらない鎌倉、そして変わるもの、変わらないもの
『続・続・最後から二番目の恋』は、鎌倉という変わらない風景を舞台に、変わっていくものと変わらないもの、そして確実に歳を重ねた主人公たちの“その後の日々”を描いています。63歳になった長倉和平と59歳になった吉野千明。二人の関係性、そしてそれぞれの人生には、どのような変化が訪れているのでしょうか。
alt='続・続・最後から二番目の恋の第1話場面カット。小泉今日子演じる吉野千明と中井貴一演じる長倉和平が鎌倉の街並みを歩く姿が映っている。'
吉野千明:等身大の女性を演じる小泉今日子
小泉今日子が演じる吉野千明は、テレビ局のプロデューサー。若い頃の勢いは少し落ち着き、肩の力が抜けた大人の女性へと変化しています。しかし、その穏やかな表情の裏には、仕事や人生への葛藤、人間関係の難しさなど、様々な感情が渦巻いています。小泉今日子は、そんな千明の複雑な心情を、自然体でありながらも繊細な演技で見事に表現しています。まるで彼女自身の人生と重なるようなリアリティを感じさせる演技は、多くの視聴者の共感を呼んでいます。
小泉今日子の存在感:作品に深みを与える「重心」
小泉今日子は、どの作品においても確かな存在感を放つ女優ですが、『最後から二番目の恋』シリーズでは特に、“等身大の女性”としての魅力が際立っています。喜怒哀楽、そして毒舌もユーモアも、すべてが自然体で表現される千明の姿は、視聴者に安心感と親近感を与えます。
alt='続・続・最後から二番目の恋の場面写真。小泉今日子演じる吉野千明が真剣な表情で仕事をしている様子が映っている。'
長いキャリアが生み出す深み
アイドルとして一世を風靡し、その後も女優、エッセイスト、舞台プロデューサーなど、多岐にわたる活動を続けてきた小泉今日子。常に自分の選択を大切にしてきた彼女の生き方は、千明というキャラクターにも反映されているかのようです。 例えば、有名料理研究家のAさん(仮名)は、「小泉さんの演技には、人生経験の深みと、自分らしく生きる強さが感じられる」と述べています。
大人の葛藤、そして新たな始まり
小泉今日子自身も、「変わらないことと、変わらなきゃならないこと。そんな大人の葛藤を今回も楽しんでいただけたら」と語っています。年齢を重ねることで見えてくるもの、手放すもの、そして新たに始まるもの。『続・続・最後から二番目の恋』は、まさにそんな大人の人生の真っただ中を描いた作品と言えるでしょう。