第67代葵祭斎王代に山内彩さん就任!雅な伝統を受け継ぐ

京都の三大祭りの華、葵祭。そのヒロインである第67代斎王代に、地歌箏曲演奏家で東京藝術大学大学院生の山内彩さん(25)が選ばれました。5月15日、平安絵巻さながらの優美な行列の中心で、伝統の装束をまとい、京都御所から上賀茂神社へと向かう大役を担います。

箏曲演奏家、山内彩さんが斎王代に

京都市出身の山内さんは、東京藝術大学大学院で研鑽を積みながら、プロの演奏家としても活躍しています。14日に行われた記者会見では、華やかな赤い振り袖姿で登場。「未来へ伝統をつなぐ責任を感じ、心を込めて務めたい」と、斎王代としての抱負を語りました。

第67代葵祭斎王代の山内彩さん第67代葵祭斎王代の山内彩さん

葵祭:王朝絵巻を今に伝える

上賀茂神社と下鴨神社の例祭である葵祭は、平安時代の雅な文化を現代に伝える貴重な祭りです。王朝貴族の華やかな衣装をまとった人々が、牛車や馬とともに都大路を練り歩く様子は、まさに動く絵巻物。その荘厳な美しさは、毎年多くの観光客を魅了しています。京都の伝統文化を継承する葵祭は、日本の歴史と文化に触れることができる貴重な機会となっています。

葵祭の見どころ

葵祭の最大の見どころは、何と言っても華麗な行列です。勅使、斎王代、女官、武者など、総勢500名を超える人々が、平安時代の装束を身にまとい、約8キロの道のりを練り歩きます。特に、斎王代が乗る輿は、十二単衣をまとったその姿と相まって、格調高い美しさを放ちます。葵祭行列保存会の尽力により、毎年、細部までこだわり抜かれた美しい行列が再現されています。

斎王代の役割と歴史

斎王代は、かつて天皇に代わって賀茂神社に仕えた斎王の代理を務める女性です。毎年選ばれる斎王代は、京都の女性にとって大変名誉なことであり、その選出には厳しい基準が設けられています。山内さんのように、才色兼備で、京都の文化への深い理解を持つ女性が選ばれることが多いようです。歴史と伝統を受け継ぎ、葵祭の中心人物として、祭りを盛り上げる重要な役割を担います。

葵祭2024:新たな歴史の1ページ

今年の葵祭は、山内彩さんを斎王代に迎え、新たな歴史の1ページを刻みます。山内さんの箏の音色に込められた魂が、葵祭の雅な世界をさらに彩ることでしょう。伝統を受け継ぎながら、未来へと繋いでいく葵祭。その美しい情景を、ぜひ一度、目に焼き付けてみてください。