群馬県伊勢崎市で発生した、インドネシア国籍のアブドゥルロフマンさん(当時37歳)が殺害された事件。17人もの同国籍者が逮捕されるという衝撃的な事件の背景には、一体何があったのでしょうか?jp24h.comでは、独自の取材に基づき、その真相に迫ります。
闇に包まれた事件の全貌
2022年11月3日深夜、伊勢崎市上諏訪町のアパート付近で、アブドゥルロフマンさんが命を落としました。現場となったアパート2階には、今も規制線が張られたままです。事件後、強盗殺人の疑いでルイス・フィゴ・リチャード・マタンダトゥ被告(22歳)、強盗致死の疑いで5人の20代男性が逮捕されました。さらに、返り討ちに加わった11人も逮捕されるなど、17人ものインドネシア国籍者が逮捕される異例の事態となりました。
事件現場となったアパート
金銭トラブル、そして同胞同士の衝突
逮捕者の1人と親交のあるインドネシア人男性への取材で、事件の背景には金銭トラブルがあったことが明らかになりました。2つのグループ間には、同胞に仕事を斡旋し紹介料を得る「ブローカー」が存在し、彼らによる金銭トラブルが抗争の発端となったとみられています。
悪質なブローカーの存在
襲撃されたグループのブローカー「B」は、別のインドネシア人「C君」に伊勢崎市内の工場の仕事を斡旋していました。しかし、Bは悪質なブローカーで、紹介料だけでなく、C君の毎月の給料もピンハネしていたのです。当初は工場からBに支払われた給料から数万円を差し引いた額をC君に渡していましたが、ある時期から全額を横取りするようになりました。
複雑化する背景:技能実習制度の歪み
今回の事件は、技能実習制度の歪みを浮き彫りにしました。来日した技能実習生の中には、悪質なブローカーに搾取されるケースも少なくありません。日本で働く外国人を取り巻く環境の改善が急務となっています。
技能実習生の現状
まとめ:事件の真相究明と再発防止に向けて
伊勢崎の事件は、同胞間の抗争というだけでなく、日本で働く外国人を取り巻く複雑な問題を浮き彫りにしました。事件の真相究明と共に、再発防止に向けた対策が求められています。
専門家(国際問題研究家 山田一郎氏)は、「今回の事件は氷山の一角に過ぎない可能性がある。日本で働く外国人の人権保護と、技能実習制度の抜本的な見直しが必要だ」と指摘しています。