15日に急逝した岸本周平知事の通夜が16日、和歌山市吹上2丁目の「吹上ホール」で営まれた。県政の発展に尽力してきた現職知事との別れを惜しみ、多くの関係者が参列した。
【写真】大阪・関西万博の会場を訪れた岸本知事=2025年4月13日
午後7時の通夜開始前から、焼香をする多くの参列者が列をなし、喪主で妻の香織さんが一人ひとりに頭を下げた。
県立桐蔭高校の同窓生で、20年にわたって岸本知事を支援してきた和歌山市の朝椋神社宮司、小島渉さん(71)も参列した。「3、4回会えば、みんな岸本さんを応援しようと思うようになる。公平でおごらない人柄で人を引きつけた」と悼んだ。
多様な性を尊重しあう祭典「レインボーフェスタ和歌山」の実行委員長を務める安西美樹さん(58)は、知事が衆院議員だった2017年の第1回フェスタから毎回、祝電を送ってくれたり、来場してくれたりしたとしのぶ。
知事が導入した「県パートナーシップ宣誓制度」を、県内で初めて利用した安西さんは「就任してすぐ制度導入に取り組んでくれた。性的少数者にとって重い扉を開けて道筋をつけてくれた。弱者にも幸せになってほしいという気持ちが強い知事だった」と謝意を述べた。
葬儀は、17日午後1時から、吹上ホールで執り行われる。(松永和彦、榊原織和)
和歌山県は16日、岸本周平知事の死去に伴い、県内外8カ所に記帳所を設けると発表した。17~23日(土、日曜をのぞく)の午前10時~午後4時。場所は次の通り。
▽県庁本館2階県民ロビー▽那賀振興局1階県民ロビー▽伊都振興局1階県民ロビー▽有田振興局1階ロビー▽日高振興局2階総務県民課▽西牟婁振興局1階中会議室B▽東牟婁振興局1階ロビー▽和歌山県東京事務所内(東京都千代田区)
朝日新聞社