春の訪れとともに、家の前の公園のオオシマザクラが満開を迎え、その美しさに心を奪われています。昨年3月にステージ4の膀胱がんと診断されてから13ヶ月。まさか、こうして自分の足で公園を歩き、桜を愛でる日が来るとは想像もしていませんでした。
この13ヶ月は、まさに闘病生活でした。抗がん剤治療の副作用、体重の減少、そして精神的な不安。様々な困難に直面しましたが、それでも希望を失わず、前向きに生きてきました。今回は、私の闘病生活を振り返りながら、抗がん剤治療と食生活、そして希望について綴りたいと思います。
闘病生活と体重の変化:一時は49キロ台まで…
がん発覚当初、私の体重は63キロでした。しかし、抗がん剤治療の副作用や、がん自体による体力の消耗により、体重は徐々に減少していきました。12月下旬に高熱で緊急入院した時には、なんと49.6キロまで落ち込んでしまいました。がん発覚からわずか8ヶ月で13キロ、実に20%もの減少です。
満開の桜
筋肉も衰え、2リットルのペットボトルを持ち上げるのもやっとの状態。副作用で寝たきりになることも多く、運動不足も深刻でした。まさに、心身ともに辛い時期でした。
食生活の工夫:栄養士さんのアドバイスと高タンパク質食
幸いなことに、私はどんな時でも食欲だけはありました。これは、抗がん剤治療を乗り越える上で大きな支えとなりました。病院の栄養士さんのアドバイスに従い、たんぱく質を最優先とした食事を心がけました。
管理栄養士の山田花子さん(仮名)は、「がん患者にとって、たんぱく質の摂取は非常に重要です。体力の維持、免疫力の向上、そして抗がん剤治療による副作用の軽減にも役立ちます」と述べています。
抗がん剤治療と副作用:食欲不振との闘い
抗がん剤治療は、がん細胞を攻撃する一方で、正常な細胞にもダメージを与えてしまうため、様々な副作用を引き起こします。代表的な副作用として、吐き気、嘔吐、食欲不振、倦怠感などが挙げられます。
私は幸いにも極端な食欲不振にはなりませんでしたが、抗がん剤投与後4〜5日目に発熱し、食欲が落ちることは何度かありました。そのような時は、無理に食べるのではなく、消化の良いものを少量ずつ食べるようにしていました。
回復への兆し:体重増加と春の訪れ
そして現在、私の体重は53キロ台まで回復しました。一時は49キロ台まで落ち込んだことを考えると、これは大きな前進です。春の訪れとともに、体も心も少しずつ回復に向かっていることを実感しています。
病院食
暖かくなってきたので、少しずつ散歩をするようにもなりました。外の空気を吸い、自然に触れることで、心身ともにリフレッシュできます。
希望の光:桜とともに未来へ
満開の桜を眺めながら、私は未来への希望を感じています。がんとの闘いはまだ続きますが、決して諦めません。これからも、前向きな気持ちで治療を続け、一日一日を大切に生きていきたいと思っています。
この闘病記が、同じようにがんと闘っている方々、そしてそのご家族の少しでもお役に立てれば幸いです。