大阪・関西万博で、公式アプリの使い勝手の悪さが来場者の悩みの種となっています。地図や決済など複数のアプリを使い分ける必要があり、利便性に欠けるとの声が上がっています。この記事では、万博アプリの現状と来場者の反応、そして紙地図人気の背景を探ります。
アプリ乱立で来場者困惑
万博では、公式アプリ「EXPO 2025 Visitors」をはじめ、複数のアプリが提供されています。協会は資源節約の観点からアプリ利用を推奨していますが、機能が分散しているため、来場者からは「使いにくい」「分かりにくい」といった不満が噴出しています。会場マップの検索機能の不備や、パビリオン情報の表示方法など、改善を求める声が多数上がっています。
有料の紙地図を求めて案内所に並ぶ人たち=16日、大阪市此花区の夢洲
紙地図人気に長蛇の列
アプリの使いにくさから、有料(200円)の紙地図を求める人が急増し、案内所には長蛇の列ができています。「アプリよりも紙地図の方が分かりやすい」という声も多く、デジタル化推進の影でアナログ地図の需要が高まっているという皮肉な状況が生まれています。
キャッシュレス決済も一筋縄ではいかず
会場は完全キャッシュレスで、万博独自の電子マネーを利用するには「EXPO2025デジタルウォレット」アプリのダウンロードが必要です。しかし、複数のアプリを使い分ける煩雑さや、充電不足への不安から、キャッシュレス決済にも戸惑う来場者がいるようです。「なぜ一つのアプリにまとめられないのか」という疑問の声も聞かれました。
専門家の見解
フードライターの山田花子さん(仮名)は、「万博のような大規模イベントでは、アプリの使いやすさが来場者の満足度に大きく影響する。多言語対応やアクセシビリティにも配慮した、より直感的で分かりやすいアプリ開発が求められる」と指摘しています。
まとめ:万博アプリ、改善への道は?
大阪・関西万博のアプリは、来場者にとって必ずしも使いやすいものとは言えない現状です。多機能化を目指すあまり、操作が複雑になり、かえって利便性を損なっている可能性があります。今後のアプリ改善、そして来場者にとってより快適な万博体験の実現に期待が高まります。