徳川埋蔵金伝説:100年続く男たちのロマンと執念

赤城山の地底深く、歴史のベールに包まれた徳川埋蔵金。その幻の財宝を求め、親子3代、100年近くに渡り人生を捧げた男たちがいます。今回は、トレジャーハンター水野家3代目、水野智之氏に焦点を当て、その壮大な夢と執念に迫ります。

徳川埋蔵金の魔力:3代に渡る探求

水野家の埋蔵金探しの旅は、明治時代に遡ります。初代・智義氏は、幕末に赤城山に徳川家が300万両の小判を隠したという噂を耳にし、その財宝を世のため人のために役立てたいという崇高な理念のもと、発掘を決意しました。

古地図や村人の証言を手がかりに、智義氏は赤城山の山中をくまなく探索。幕府勘定奉行・小栗上野介が利根川を遡り、赤城山に金塊を埋めたという「大義兵法秘団書」の存在を知り、その確信を深めていきます。

alt 赤城山の風景。深い緑に覆われた山々が連なり、歴史のロマンを感じさせる。alt 赤城山の風景。深い緑に覆われた山々が連なり、歴史のロマンを感じさせる。

そしてついに明治23年、家康像を発見。さらに埋蔵金の在り処を示すと言われる銅板や燈明皿も発見し、智義氏の希望は確信へと変わっていきます。この発見は、水野家の埋蔵金探しの歴史における大きな転換点となりました。

2代目からのバトン:執念の灯火

2代目・義治氏も父の意志を継ぎ、昭和50年まで発掘を続けました。昭和7年には巨大な石灰の亀を発見し、埋蔵金発見への期待は最高潮に達します。

そして3代目へ:現代に受け継がれるロマン

現在、3代目である智之氏は、赤城山の縦穴と横穴を掘り進み、今もなお埋蔵金を探し続けています。1日6時間にも及ぶ過酷な作業。周囲からは「バカ」と揶揄されることもあるでしょう。しかし、智之氏の胸には、100年続く水野家の夢とロマンが燃え続けています。

智之氏の埋蔵金探しは、単なる財宝探しではありません。それは、先祖代々受け継がれてきた夢への挑戦であり、歴史の謎を解き明かす冒険なのです。

alt 狭い横穴の中で、スコップを使って埋蔵金を捜索する男性。ヘッドライトの明かりが、暗闇に浮かび上がる男の執念を照らし出す。alt 狭い横穴の中で、スコップを使って埋蔵金を捜索する男性。ヘッドライトの明かりが、暗闇に浮かび上がる男の執念を照らし出す。

徳川埋蔵金:歴史の真実を求めて

徳川埋蔵金の真偽は未だ謎に包まれています。歴史学者・山田一郎氏(仮名)は、「埋蔵金は単なる伝説ではなく、歴史の裏付けとなる可能性がある」と指摘しています。智之氏の挑戦は、歴史の真実を解き明かす鍵となるかもしれません。

赤城山の地底に眠る財宝は、果たして存在するのでしょうか。水野家の100年に渡る探求は、これからも続いていきます。