台湾有事想定!日米共同軍事演習「キーン・エッジ2024」で緊迫のウォーゲーム

日本と米国が2024年2月に実施した合同軍事演習「キーン・エッジ2024」において、中国による台湾侵攻を想定した大規模なウォーゲームが行われていたことが明らかになりました。産経新聞の報道によると、この演習では、自衛隊と米軍が緊密に連携し、中国軍の侵攻に対し、実戦さながらの作戦指揮訓練を実施したとのことです。

ウォーゲームの詳細:自衛隊の役割と最新兵器の投入

今回のウォーゲームでは、中国軍が台湾侵攻と同時に、在日米軍の主要拠点である佐世保基地や岩国基地へミサイル攻撃を仕掛けてくるシナリオが想定されました。これに対し、米軍は日本の統合作戦司令部(当時未発足だが、発足済みと仮定)に支援を要請。自衛隊はこれに応じ、航空自衛隊の戦闘機F-35A、F-15Jなどを発進させ、中国軍の強襲上陸艦隊を攻撃しました。

在日米軍と自衛隊、オーストラリア軍の作戦協議の様子在日米軍と自衛隊、オーストラリア軍の作戦協議の様子

自衛隊は、国産のASM-2、ASM-3といった対艦ミサイルや、ノルウェーから導入したJSM(Joint Strike Missile)などの最新兵器を駆使し、中国軍の輸送艦を攻撃する訓練を実施。防衛専門家である佐藤氏(仮名)は、「今回の演習は、自衛隊の高度な対艦攻撃能力を示すものだ」と評価しています。

中国軍の与那国島上陸を想定した訓練も

さらに、ウォーゲームでは中国軍による与那国島への上陸も想定され、自衛隊と米軍は共同で対処する訓練を実施。離島防衛の重要性が改めて認識される結果となりました。

日米の連携強化:2027年の台湾有事を見据えて

日米両国は、2027年に中国が台湾へ侵攻する可能性を念頭に、防衛協力を強化しています。日本は米国からトマホーク巡航ミサイルなどを導入し、独自開発の極超音速ミサイルの配備も急ピッチで進めています。

空母「山東」から発艦するJ-15戦闘機空母「山東」から発艦するJ-15戦闘機

また、米軍は最新鋭無人偵察機「MQ-4Cトライトン」を沖縄の嘉手納基地に配備し、中国軍の動向を常時監視する体制を構築。軍事アナリストの田中氏(仮名)は、「日米の連携強化は、中国への抑止力として不可欠だ」と指摘しています。

MQ-4Cトライトンの配備による情報収集能力の向上

MQ-4Cトライトンの配備により、日米は中国軍の動きに関するリアルタイムの情報収集能力を大幅に向上させることができます。これにより、有事の際の迅速な対応が可能となり、抑止力の強化につながると期待されています。

まとめ:日米同盟の重要性と今後の展望

「キーン・エッジ2024」でのウォーゲームは、日米同盟の強固な絆と、台湾海峡の安定に対する両国の強いコミットメントを示すものです。今後、日米はさらなる連携強化を図り、地域の平和と安全保障に貢献していくことが求められます。