春のうららかな陽光に包まれた4月22日、赤坂御苑で春の園遊会が開催されました。天皇皇后両陛下をはじめ、秋篠宮ご夫妻、愛子さま、佳子さまなど皇族方10名が出席され、各界の功労者約1400名と交流を深められました。
令和初の試み、3つのルートで交流
今回の園遊会は、令和になって5回目。コロナ禍で自粛されていたアルコール提供が解禁されただけでなく、皇族方が招待客と交流される「お道筋」が大きく変更されたことが注目を集めました。昭和38年に赤坂御苑が会場となって以来、初めての試みです。従来は皇族方が一列で進まれる形式でしたが、今回は3つのルートに分かれ、より多くの招待客との交流を目指しました。近年、お声がけを待つ間に体調を崩す招待客もいたため、ルートを分散することで負担軽減も図られたようです。
春の園遊会の様子
3つのルートとそれぞれのメンバー
新たな3つのルートは、それぞれ以下のメンバーで構成されました。
- ルート1:天皇皇后両陛下
- ルート2:秋篠宮さま、紀子さま、常陸宮妃華子さま、寬仁親王妃信子さま、三笠宮家の瑶子さま、高円宮妃久子さま
- ルート3:愛子さま、佳子さま、三笠宮家の彬子さま、高円宮家の承子さま
人気集中!愛子さま佳子さまルートに長蛇の列
この“令和流”の刷新により、招待客との懇談時間は増えたものの、思わぬ事態も発生しました。ルート選択が自由だったため、両陛下が通られるルートに人気が集中。次に人気が高かったのは愛子さまと佳子さまのルートで、秋篠宮ご夫妻のルートには招待客がほとんど集まらなかったといいます。
皇室ジャーナリストの山田花子さん(仮名)は、「両陛下や、近年存在感を増している愛子さま、佳子さまと交流したいと考える招待客が多いのは当然でしょう。ルートを分けたことで、皇族方の“人気格差”が浮き彫りになってしまった印象です。」と語っています。
秋篠宮ご夫妻ルートの人気が低い理由とは?
しかし、秋篠宮ご夫妻のルートが閑散としていたのは、必ずしも“不人気”だけが原因ではないようです。初めての試みである「お道筋」の変更には、不慣れな点も目立ったと指摘されています。
前出の山田さんは、「秋篠宮ご夫妻のルートは道幅が狭く、薄暗かったため、招待客が待機しづらい環境だったことも影響していると考えられます。会場にはルートの地図が用意されていましたが、初めての参加者も多く、広大な赤坂御苑内での移動に戸惑う人も多かったようです。」と述べています。
今後の園遊会はどうなる?課題と改善への期待
今回の園遊会では、ルート変更による混乱や招待客の偏りといった課題が浮き彫りになりました。宮内庁職員にルートを尋ねる招待客の姿も見られたといいます。「初の試みとはいえ、こうした事態は事前に予測できたはず。混乱を避けるためにも、両陛下と愛子さま佳子さまの2つのルートで実施する方法もあったのではないでしょうか。」と山田さんは指摘します。
秋の園遊会では、これらの課題を踏まえた改善策が期待されます。ルート設定の見直しや、会場内の案内をより分かりやすくするなど、招待客がスムーズに交流できる工夫が求められるでしょう。