円安効果でラーメン人気爆発!一風堂、一蘭…海外観光客に人気の理由は?

日本の国民食、ラーメンが今、海外からの観光客に大人気です。円安効果もあり、1000円を超える価格設定でも行列ができるほど。その人気の秘密はどこにあるのでしょうか?本記事では、一風堂、一蘭、天下一品といった人気ラーメンチェーン店を例に、外国人観光客を魅了する理由を探っていきます。

なぜ海外でラーメンが人気なのか?

3月下旬、東京・銀座の一風堂では、ほぼ全ての席が外国人観光客で埋め尽くされていました。ニューヨークから来たエリザベスさんとブリオーニさんは、「ニューヨークの一風堂は高くてなかなか行けないけど、日本ではお得に食べられる。美味しくて、店内も清潔でオシャレ!」と大満足の様子。フードアナリストの重盛高雄氏によると、一風堂は1985年に福岡で創業。清潔な店内とジャズミュージックで、従来の「臭い、汚い、でもウマい」という豚骨ラーメンのイメージを一新し、成功を収めました。現在、国内に約130店舗、海外にはなんと140店舗以上を展開しています。

ニューヨークから観光に来た女性二人が一風堂でラーメンを食べている様子ニューヨークから観光に来た女性二人が一風堂でラーメンを食べている様子

各チェーン店の戦略

一蘭もインバウンド需要をしっかりと捉えています。食券制、英語メニュー、そして店員との会話なしで注文できるシステムは、外国人観光客にとって非常に便利。クリーミーな豚骨スープに辛いタレの組み合わせも、世界中で人気の味です。飲食業プロデューサーの須田光彦氏は、「一蘭は海外でウケる要素が満載。今後もさらに勢力を伸ばすだろう」と予測しています。

国内に約80店舗、海外に8店舗を展開する一蘭は、独自のシステムで外国人観光客の心をつかんでいます。

一方、天下一品は「こってり」スープの熱狂的なファンを獲得することで、1000円という価格帯でも人気を維持しています。B級グルメ探究家の柳生九兵衛氏によると、「ラーメン以外のメニューにも『こってり』を取り入れ、コアなファンをがっちり掴んでいる」とのこと。中野店では「コップdeこってり」というスープだけのテイクアウトも登場し、ファン離れを防いでいます。

京都発祥のラーメンチェーン

福岡と並んで、京都も巨大ラーメンチェーンの発祥地として知られています。天下一品の他に、全国に156店舗を展開する背脂醤油ラーメンチェーンの魁力屋も京都発祥。マーケットアドバイザーの天野秀夫氏によると、「魁力屋は郊外のロードサイドや商業施設内のフードコートを中心に展開し、京都ではインバウンド需要も取り込んでいる。2024年12月期は8.6億円の利益を記録するなど、急成長中」とのことです。

京都発の魁力屋は、ロードサイド店舗を中心に展開し、着実に成長を続けています。

まとめ

円安を追い風に、日本のラーメンは海外からの観光客にますます人気が高まっています。各チェーン店は、それぞれの個性を活かした戦略でインバウンド需要を取り込み、さらなる成長を目指しています。