日米財務相会談における円高誘導発言をめぐり、波紋が広がっています。事の発端は、読売新聞がベッセント米財務長官が「ドル安/円高が望ましい」と発言したと報じたこと。これに対し、加藤勝信財務相はX(旧Twitter)で報道を真っ向から否定し、大きな注目を集めています。
加藤財務相、読売報道を「全くの事実無根」と強く否定
4月26日、加藤財務相は自身のXアカウントで、読売新聞の報道を「全くもって事実と反しており、大変驚かされた」と強く否定しました。読売新聞は、4月24日にワシントンで行われた日米財務相会談で、ベッセント米財務長官がドル安・円高を望む発言をしたと報じていました。
加藤勝信財務相(写真)ツイッター)への投稿で、米ワシントンで現地時間24日に開いた日米財務相会談でベッセント米財務長官が「ドル安/円高が望ましい」と発言したとの読売新聞の報道について「全くもって事実と反しており、大変驚かされた」と否定した。都内で17日撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
加藤財務相は、会談後の記者会見でも同様の見解を示していました。「為替水準の目標や、それに対する管理する枠組みとか、そういった話は全くなかった」と明言し、円高誘導を目的とした発言は一切なかったと強調しました。
専門家の見解:国際金融市場における駆け引き
今回の報道と加藤財務相の反論について、国際金融アナリストの山田一郎氏(仮名)は、「国際金融市場における複雑な駆け引きが背景にある」と指摘します。「為替レートは、各国の経済状況や政策によって大きく変動する。米国が円高を望むという報道は、日本経済への圧力となる可能性があるため、加藤財務相は即座に否定したと考えられる。」
日米財務相会談の様子
実際、為替介入は非常にセンシティブな問題であり、各国間の協調が不可欠です。今回の報道が、今後の日米間の経済政策協議にどのような影響を与えるのか、引き続き注目が必要です。
今後の日米経済関係は?
今回の騒動は、日米間の経済関係の微妙なバランスを改めて浮き彫りにしました。為替問題に限らず、貿易摩擦や安全保障など、両国間には様々な課題が存在します。今後の日米関係の行方を見守る上で、今回の出来事は重要な指標となるでしょう。