SUUMOを定点観測して見えた「晴海フラッグ」の異変 タワマン棟に投げ売りの前兆?


【写真を見る】昨年12月から異変が? 晴海フラッグSKY DUOの転売件数と上乗せ率の推移

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毎月20日に晴海フラッグの転売状況を定点観測し1年10か月が経過

 毎月20日。私が晴海フラッグの転売件数を定点観測する日だ。いつものように不動産情報サイトSUUMOにアクセス。検索窓に「HARUMI FLAG」と打ち込む。ヒットしたのは60件。

「もう60件も転売に出ているのか……」

 いや、待てよ。よく見ると対岸のザ・トヨミタワーの物件が5件紛れ込んでいる。ザ・トヨミタワーを除くと、残りは55件。だが、この件数をそのまま鵜呑みにするわけにはいかない。異なる業者が同じ物件を掲載している可能性があるからだ。

 55件の物件情報を1件ずつ確認し、所在階や専有面積、間取り図などが一致していないか調べ、同一物件ではないことを見極めていく。今回、重複していた物件は11件。つまり、実質的な転売希望件数は44件だった。

 このような地味な作業を毎月20日に実施しているのには、理由がある。

 2023年7月18日、三井不動産など10社は、晴海フラッグに建設されたタワーマンションSKY DUO(地上50階、地下1階建て、2棟、総戸数1455戸)の申し込み状況を発表した。

 周辺相場に比べて割安だったこともあり、第1期販売573戸に対し、なんと8790件もの応募があった。平均倍率は15.3倍。最上階の特別仕様住戸に至っては142倍に達したという。

「晴海フラッグで、一体何が起こっているのか」

 私が最初に晴海フラッグの状況を調べ始めたのは、この発表の1か月前、2023年6月20日のことだった。そして、7月18日。最高倍率142倍という事実を知ったとき、私はマンションブロガーとして、この状況を今後も定期的に観測し続けようと、心に決めたのだ。



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