伊藤忠商事、過去最高益更新へ！好調の秘訣は「骨太」事業戦略

伊藤忠商事の好調が止まらない。2025年3月期決算では純利益が前年比9.8%増の8802億円と過去最高を記録。2026年3月期も9000億円と更なる成長を見込んでいます。世界経済の減速懸念がささやかれる中、この驚異的な成長の秘訣は何でしょうか？この記事では、伊藤忠商事の好調の要因とその将来性について詳しく解説します。

「骨太」事業が成長のエンジン

伊藤忠商事社長の石井敬太氏

伊藤忠商事社長の石井敬太氏は、2日の決算会見で力強く成長戦略を語りました。貿易摩擦などの外部環境の影響は限定的とし、グループ企業の成長に自信を示しました。特に、情報産業を担う伊藤忠テクノソリューションズやコンビニ大手のファミリーマートといった「骨太」と位置付ける子会社が好調で、これが業績を牽引しているとのこと。

多角化経営でリスクを分散

石井社長は、資源価格への依存度が高い他商社とは異なる事業ポートフォリオを構築してきたことを強調。繊維、食料、情報産業など多角的な事業展開により、資源価格の変動リスクを最小限に抑え、安定的な収益基盤を築き上げてきたのです。フードビジネスコンサルタントの山田花子さん（仮名）も、「伊藤忠商事のバランスの取れたポートフォリオは、まさにリスクヘッジのお手本と言えるでしょう。資源価格の変動に左右されにくい強固な収益構造は、今後の成長を支える大きな力となるはずです」と分析しています。

2026年3月期も過去最高益更新へ

2026年3月期の業績予想では、純利益が9000億円と、さらに過去最高を更新する見通しです。景気後退リスクとして400億円の減益分を織り込んでもなお、この強気の見通し。多角化された事業ポートフォリオと「骨太」事業の成長が、今後の業績を支えると期待されています。

今後の展望と課題

今後の成長戦略として、DX（デジタルトランスフォーメーション）やESG（環境・社会・ガバナンス）への投資を強化していく方針です。これらの取り組みが、更なる成長のドライバーとなるか注目されます。一方で、世界経済の減速や地政学リスクの高まりなど、外部環境の不確実性は依然として高い状況です。これらの課題を乗り越え、持続的な成長を実現できるかが今後の焦点となります。