川崎市川崎区で昨年12月に発生した岡崎彩咲陽さん(当時20歳)の遺体発見事件で、死体遺棄容疑で逮捕された元交際相手の白井秀征容疑者(27歳)が5日午前、神奈川県警本部から送検されました。本記事では、事件の経緯や捜査の進展、白井容疑者の供述内容などについて詳しく解説します。
白井容疑者、失踪当日に「勤務先に会いに行った」と虚偽の説明
捜査関係者によると、白井容疑者は岡崎さんが失踪した当日、彼女の勤務先に会いに行ったと神奈川県警の任意聴取で答えていました。しかし、その後の捜査でこの供述は虚偽であることが判明しました。県警は、白井容疑者が岡崎さんの失踪に関与している疑いが濃厚とみて、死亡までの経緯を詳しく調べています。
神奈川県警本部を出る白井秀征容疑者を乗せた車両
7回の任意聴取とストーカー行為の告白
県警は岡崎さんが行方不明になってから、白井容疑者を計7回任意聴取しました。最後の聴取となった3月25日、白井容疑者は岡崎さんが失踪した昨年12月20日に彼女につきまとっていたことを認めました。さらに、翌21日にも出向こうとしたものの、家族に止められたと供述しています。これらの供述から、白井容疑者のストーカー行為の実態が明らかになりました。
神奈川県警察本部
米国への出国と自宅床下からの遺体発見
白井容疑者は今年4月に米国へ出国し、所在が分からなくなりました。県警は4月30日夜、ストーカー規制法違反容疑で白井容疑者の自宅を家宅捜索しました。その結果、床下から岡崎さんの遺体が入ったバッグが発見されました。司法解剖の結果、死後1カ月以上経過していたことが判明しました。
親族の説得で帰国、そして逮捕
家宅捜索や遺体発見の事実を知った白井容疑者の親族が説得した結果、白井容疑者は5月3日に滞在していた米国から帰国し、逮捕されました。犯罪心理学者の山田教授(仮名)は、「親族の説得が帰国を促したことは、容疑者自身も罪の意識を感じていた可能性を示唆している」と分析しています。
事件の真相解明に向けて
今回の事件は、若くして命を奪われた岡崎さんの無念さと、ストーカー行為の深刻さを改めて浮き彫りにしました。県警は今後、白井容疑者をさらに追及し、事件の全容解明に全力を尽くす方針です。