「好きな人と付き合いたい」→だったら絶対やるべき「成功率5割」の意外な方法とは?


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● 好きな異性への告白は 打率5割を越える!?

 学生時代に好きな人ができると、すぐに告白する友人がいました。

 失敗も恐れずに告白する姿に、こんな質問をしたことがあります。

 「告白して、フラれたらショックが大きすぎるんじゃない?なんですぐに告白できるの?」

 すると、友人はこう答えました。

 「僕みたいにモテない人の場合、告白しなければ、好きな人と付き合える確率はほぼ0%。でも告白すれば、それが20%にも30%にもなる。合理的に考えれば、告白しない理由はないよね」

 この回答を聞いて、なるほどと思いました。

 確かに、告白するほうが付き合える確率が上がるのであれば、合理的な判断と言えます。でも、人はそんなに簡単に好きな人に告白ができないですよね。

 世の中の人はどのくらい告白をするのかが気になり、アンケートデータを調べてみました。ある調査によると、好きな人に告白したことがある人の割合は約6割、残りの4割の人は告白をしたことがまったくないそうです(*注1)。

 一方、同じ調査で面白い結果も出ていました。告白経験者のうち半数以上が「これまでの告白成功率は5割以上」と回答しているのです。なんと、半数の人は約2回に1回は成功しているということです!

 注1 「Preply(プレプリー)」による「今どきの告白スタイル」に関する調査

 告白することの成功率はかなり高いにもかかわらず、約4割は一度もしたことがないのは、なぜでしょうか。

 ここに「合理的な判断ができない」という、人間の特性が出ています。

● やらずに後悔するより やって後悔したほうがいい

 私たちは、何かの決断や選択をするとき、いろいろな感情や思い込みが合理的な判断を押し退けてしまい、行動を誤ってしまうことがあります(これこそが行動経済学の本質ですね)。

 告白して、もし失敗してしまったら……。心が傷つく、恥ずかしい、相手との関係が悪化してしまうかもしれない。そんな「やらなきゃ良かった」という後悔のリスクを負うくらいなら、何もしないほうがいいと考えてしまうのです。

 この現象を、行動経済学では「後悔の回避」と呼んでいます。やりたいことがあるのに、なかなかできずにいる人には、この心理が働いているかもしれません。

 これと似た心理的バイアスに「損失回避」があります。これは、人が損に対して強く反応し、避けようとする傾向です。

 ただし、後悔による精神的なダメージは、損失の場合よりも大きくなります。なぜなら後悔の場合、そこに至る経緯の中で自分自身が判断や決定をしているためです。単に何かを失ったのとは違い、自分に責任があることが明確なのでショックが大きくなるのです。

 後悔には「行為後悔(やらなきゃ良かった)」と「非行為後悔(やれば良かった)」の2種類があります。

 出来事の直後は「行為後悔」のほうがショックが大きいです。一方の「非行為後悔」は直後の精神的ダメージは小さいものの、時間が経っても薄れずに長く残りがちです。

 例えば、告白して失敗した場合、「やらなきゃ良かった」と思うかもしれませんが、時間が経つと徐々に忘れてしまいます。なぜフラれたのか考えて、反省や改善をすることもできます。



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