今月20日に投開票される参議院議員選挙について、JNNが実施した最新の情勢分析によりますと、自民党と公明党の与党が、参議院における過半数を割り込む可能性が出ていることが分かりました。これは1週間前の調査と比較しても、与党にとって厳しい情勢となっています。
参院選JNN最新情勢 各党の議席予想グラフィック 自公が前週より苦戦
与党の厳しい情勢と「1人区」の攻防
JNNが今月12日から13日にかけて実施したインターネット調査と取材に基づいた分析では、自民党、公明党ともに改選議席を減らす見通しです。これにより、非改選議席と合わせても、参議院全体の過半数である123議席を維持できない可能性が指摘されています。
特に勝敗のカギを握る32の「1人区」では、自民党が優勢となっているのは8選挙区にとどまっており、多くの選挙区で苦戦しています。1週間前の分析よりも、与党にとって情勢が厳しさを増しています。
野党の伸長と各党の予測議席数
一方、野党側では、東北や四国を中心に「1人区」で野党系候補が優勢な選挙区が15に増えました。これまで自民党が強かった栃木や熊本などを含む9選挙区が接戦となっており、野党候補が食い込む可能性が出ています。
各党の情勢では、立憲民主党が選挙区で議席を増やす見込みです。日本維新の会、れいわ新選組も前回より小幅に議席を積み増す可能性があります。国民民主党は、改選を迎える4議席から大きく議席を増やし、10議席以上を獲得する勢いです。
また、参政党は比例代表で大きく議席を伸ばし、選挙区を含めると10を超える議席を獲得する見込みです。日本保守党も、初めて議席を獲得する見通しです。一方で、日本共産党は議席を減らす傾向にあり、社民党は議席獲得が微妙な情勢です。諸派の「チームみらい」も議席を獲得する可能性があると分析されています。
各党の獲得議席の予想は以下の通りです。
- 自民党: 28~44議席
- 公明党: 5~11議席
- 立憲民主党: 24~32議席
- 日本維新の会: 5~8議席
- 日本共産党: 3~6議席
- 国民民主党: 11~21議席
- れいわ新選組: 3~4議席
- 参政党: 8~18議席
- 社民党: 0~1議席
- 日本保守党: 2~3議席
- 諸派・無所属: 7~9議席
今後の情勢を左右する「未定」層
ただし、今回の調査では、回答者の約4割が「まだ投票先を決めていない」と答えています。このため、選挙戦の終盤にかけて情勢が大きく変動する可能性も十分にあります。各党の今後の選挙運動や報道などが、最終的な結果に影響を与えると考えられます。
参考:TBS NEWS DIG Powered by JNN