インターネット通話の先駆けとして一世を風靡したSkypeが、2023年8月5日をもってサービスを終了しました。約20年間、世界中の人々をつないできたコミュニケーションツールの終焉に、SNS上では惜しむ声が広がっています。
Skypeの歴史と功績
2003年に誕生したSkypeは、世界中で利用される無料通話アプリとして急速に普及しました。2005年にはeBayに買収され、その後2011年にはMicrosoftが85億ドルで買収しました。最盛期には1億7000万人ものユーザーを抱え、国際電話を無料で利用できる革新的なサービスとして、世界中の人々のコミュニケーションを大きく変えました。
Skypeのロゴ
日本では、2010年にKDDI(au)がスマートフォンにSkypeを搭載。データ通信を利用した音声通話サービスは当時「禁断のアプリ」と呼ばれ、大きな話題となりました。2020年には、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言下で、史上初のテレビ会議形式での閣議が開催され、閣僚がSkypeを使って参加しました。まさに時代の変化を象徴するツールとして、日本の歴史にも深く関わってきました。
コミュニケーションツールとしての役割
Skypeは、単なる通話アプリにとどまらず、様々なコミュニケーションの場を提供してきました。留学中の学生が家族と連絡を取ったり、海外出張中のビジネスマンが会議に参加したり、世界中の人々が国境を越えて繋がり合うことができました。
テレビ会議の様子
SNS上では、「スカイプにはほんとにお世話になった」「海外の友達と繋がれた大切なツールだった」といった感謝の言葉や、「初めてオンライン会議をしたのがスカイプだった」など、Skypeとの思い出を振り返る声が多数投稿されています。 料理研究家の佐藤美香さん（仮名）は、「Skypeを使って海外のシェフとレシピを交換したり、料理教室を開催したりと、大変お世話になりました。Skypeの終了は寂しいですが、新たなコミュニケーションツールで繋がっていけることを楽しみにしています。」と語っています。
Skype終了の理由と今後
MicrosoftはSkype終了の理由について、「お客様のニーズにより迅速に対応するために、無料の個人向けコミュニケーションツールをMicrosoft Teamsに統合する」と説明しています。
Microsoft Teamsへの移行
Microsoft Teamsは、ビジネスチャット、ビデオ会議、ファイル共有などを統合したコミュニケーションプラットフォームです。Skypeの機能もTeamsに統合されることで、よりシームレスなコミュニケーションが可能になるとしています。
テクノロジー評論家の山田一郎氏（仮名）は、「Microsoftはビジネス向けコミュニケーションツールに注力していく戦略であり、Teamsへの統合は必然的な流れと言えるでしょう。Skypeの終了は一つの時代の終わりを意味しますが、より進化したコミュニケーションツールが私たちの生活を豊かにしてくれるはずです。」と述べています。
Microsoftは、Skypeのサービス終了に伴い、ユーザーに対してTeamsへの移行を推奨しています。
この度のSkypeサービス終了は、長年利用してきたユーザーにとっては寂しい出来事ですが、新たなコミュニケーションツールへの進化と期待を込めて、未来を見据えていきたいですね。
