4月の大阪市議選で選挙カー運動員の手配を頼んだ仲介者に報酬を支払ったなどとして、公職選挙法違反(買収)罪に問われた市議の不破忠幸被告(54)の控訴審初公判が21日、大阪高裁で開かれ、和田真裁判長は懲役1年、執行猶予5年とした1審大阪地裁判決を支持、被告側の控訴を棄却する即日判決を言い渡した。
判決によると、不破被告は運動員の手配を依頼した仲介者の男性に現金75万6千円を支払い、うち3万6千円を報酬として供与。残りの72万円を手配役の女性の口座に振り込んだ。和田裁判長は判決理由で、仲介者らは運動員でなく買収に当たらないとする弁護側の主張を退けた。
不破被告は大阪維新の会公認で2回目の当選を果たしたが、逮捕後に離党。判決が確定した場合、公選法の規定で市議を失職する。