太平洋戦争末期の沖縄戦に動員され、犠牲となった学徒らを慰霊する沖縄県糸満市の「ひめゆりの塔」の説明について、自民党の西田昌司参院議員が3日に那覇市で行われた憲法に関するシンポジウムで、歴史を書き換えられているとの趣旨の発言をしたことが明らかになった。同党沖縄県連は7日、党本部に発言の撤回と謝罪を求める抗議文を提出する方針を示した。
シンポジウムは県神社庁などでつくる実行委員会が主催、党県連が共催した。西田氏はシンポジウムで、以前訪れた際に見た塔の説明について「日本軍が入ってきて学徒隊が死に、アメリカが入ってきて解放されたという文脈で書いている。歴史を書き換えられるとこうなる」と述べた。
西田氏は7日、報道陣に対し、塔の説明について、20年以上前に見たときの印象だとし、「沖縄戦は民間の方もたくさん犠牲になったが、日本人を守るために先人は戦った。県民の方々を傷つけるつもりは全くなかった」と述べ、発言を撤回しない考えを示した。県連幹部は「県民の反発を招くような表現は避けるべきだ」としている。