大学は東京以外でも、海外でもいい。下宿暮らしでも――そう考えていたという秋篠宮。息子のキャンパスライフにも、父としての希望がある。一方、悠仁さまには“タイムリミット”が……。
◆◆◆
決して忘れられない、悠仁さま誕生の感激
その日、私は東京・赤坂のTBSテレビのスタジオにいた。秋篠宮さまと親交のある人間として、秋篠宮妃紀子さま出産にあたっての緊急報道特別番組に出演するためだ。2006年9月6日午前8時27分、悠仁さまが誕生した。体重2558グラムの元気な赤ちゃんだった。皇室に男子が生まれたのは父親の秋篠宮さま以来じつに41年ぶりとあって、国民の喜びはひときわ大きく、スタジオにも歓喜の波が押し寄せていた。
あの日の感激を、決して忘れることはできない。それだけに、悠仁さまが成年皇族の仲間入りを果たし、3月3日、立派な記者会見が行われたことに、特別な感慨を抱いている。
自分の長所について、素直に答える悠仁さま
「長所は興味のあることを徹底して追求することができるところだと思います。言い換えると心惹かれるものに対して、没頭できるということです」
会見の映像を見ながら私は、悠仁さまが自分の長所について「心惹かれるものに対して、没頭できる」と、素直に答えた部分がとても印象深かった。自分が興味あるもの、好きなものに熱中する性格は父親譲りだと思えたからである。続けて悠仁さまは、
「ただこれは、見方を変えてみますと、短所と捉えることもできます。それはときとしてこだわりを持ち過ぎてしまうということです」
と説明したが、こうした言い方も秋篠宮さまに似ている。物事をプラスとマイナスの両面から見て、より客観的に、より慎重に対処しようとする姿勢が秋篠宮さまにはある。
父親譲りの茶目っ気
また悠仁さまは、
「幼稚園の時にはヘビを捕まえて先生に渡そうとしたら、驚かれてしまったということもありました」
とも話した。こうした茶目っ気のある性格もまた、父親譲りではなかろうか。
スーツにネクタイ姿の悠仁さまは随分、大人びた印象だった。落ち着いて堂々と、一語一語、丁寧に答えていた。初めての記者会見とは思えないしっかりとした受け答えに、私はとても驚いた。18年間、手塩にかけて育てたかいがあったと、秋篠宮ご夫妻はさぞ満足したことだろう。