EU、交渉決裂時に1000億ユーロ規模の報復措置へ トランプ関税


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 欧州委が公表した報復関税の対象は、工業製品や農作物など950億ユーロ相当の幅広い品目に及ぶ。また、44億ユーロ相当の鉄くずや化学製品の米国向け輸出も規制する。欧州委によると、米ボーイング社の航空機も含まれる。

 これらは、トランプ米政権が打ち出した相互関税と、自動車や同部品への関税に対する報復措置。品目については加盟国間の協議で変更される可能性がある。

 フォンデアライエン委員長は声明で、米国との交渉による解決を目指すと強調した上で、「すべての可能性に対し備える」と、決裂時には強硬手段を取ることも示唆した。

 EUは4月、米国による鉄鋼やアルミニウムへの関税に対しては先行して210億ユーロ相当の報復措置を決めていたが、トランプ政権が相互関税の上乗せ分の課税を90日延期したことに伴い、発動を延期。相互関税や自動車への関税を含めた通商交渉を優先させている。【ブリュッセル岡大介】



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