12日、衆議院予算委員会にてれいわ新選組の高井崇志議員が消費税の廃止を訴えた。
高井議員は「れいわ新選組が消費税廃止を訴えるのは、消費税が天下の悪税だからだ。消費税を強く求めたのは経団連だが『よう恥ずかしげもなく』と言いたくなるぐらい、大企業優遇で中小企業、庶民に過酷な税だ」と述べた。
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その上で、世界中で日本だけがなぜ30年間も経済が成長しない原因は“三度にわたる消費増税”として「少数与党だから野党まとまれば衆議院を通る。参議院で否決されたら即内閣不信任案を出しましょう。総理、もし国民と国会議員の大半が求めている消費税減税をやらないとおっしゃるなら、解散して信を問うべきだ」と訴えた。
これに対し石破総理は「解散についてこの場で言及することはしない」と返した。
その後高井議員は“国債を発行しても財政破綻しない理由”を説明し、「いい加減財源示せの大合唱。財源捻出の競い合いみたいな罰ゲームはやめないか。堂々と国債発行して、今目の前で苦しんでる人々を救うべきではないか。どの人の人生も二度と取り戻せないかけがえのない人生だ。財政健全化のことしか考えていない財務省の言うことなど聞かずに『将来世代のため』なんていう聞こえのいい言葉に騙されず、目の前で苦しんでいる人を救いましょうよ。国債をどのくらいまで発行できるのか、国会でちゃんと議論しましょう」と述べた。
高井議員の質疑終了の時間が迫る中、安住委員長は「間もなく時間なのでさらっと答弁してください」と加藤大臣を指名。
時計を見た高井議員は「まだ1分ありますよ」と指摘した。
加藤大臣は「今、どの程度(国債を)発行できるのかということだが、現在の財政や経済の状況、またGDP金利動向を含む経済状況の今後の見通し、また人口減少、少子高齢化、気候変動といった構造的な変化の動向。さらには、これまでの財政運営に対する評価や今後の財政運営に対する政府姿勢、またそれを支える制度面の枠組みなども含めた今後の財政に対する見通しなど、総合的に勘案した結果として、大事なことは、市場参加者の皆さん方から財政の持続性に対する評価が下されるということだ。その上で、我が国として、これまでの厳しい財政事情の中で、災害、コロナなど予想外の事態にも対処してきた。そうした中でも対処できたということも、やはりこれまでの財政健全化に対する取り組みがあり、またそれに対する市場からの信任を維持してきたからだと考えている。当面、物価高対策など必要な対策はしっかりやっていかなければならないが、同時に、将来、国民の安全と安心を預かる政府として」と述べたところで、質疑応答の終了時間を知らせる音が鳴り安住委員長が「まとめてください」と促した。
加藤大臣は続けて「起こり得る様々な有事に備え、財政余力を確保することも重要であると考えているので、恒久的な歳出増や歳入減につながる施策については安定的な財源の確保を行っていく、こういった姿勢で取り組んでいくことが必要と考えている」と述べると、議場内で「長い!」とヤジが飛んだ。
安住委員長が「これにて高井君の質疑は終了しました」と締め括ったのだが、ここで終わらなかった。
指名をされていないにもかかわらず、高井議員が立ち上がり、「呆れたようなその顔がテレビに映ってますからね」と述べたのだ。
これには安住委員長も少々呆れたような声で「終わってください」と制した。
だが高井議員は止まらず「これが必ず批判され選挙に変わりますからね」と述べて席についた。
これに対し安住委員長は「時間を大幅に越していますから。厳重に注意します」と厳しい口調で述べた。
議場内にはれいわ議員によるものと思われる「財務大臣の答弁が長すぎる」というクレームが響き、騒然となった。
(ABEMA NEWS)
ABEMA TIMES編集部