4月某日、初夏を思わせる太陽が降り注ぐ都内の住宅街。白亜の豪邸に1台の車が停まる。約2年前、悲劇の現場となったその家から姿を現し、足早に車に乗り込んだのは、4代目市川猿之助(49)だった――。
【画像】市川猿之助のページが復活した『かぶき手帖 2025年版』
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事件後も歌舞伎界に関わり続けていた。
「2023年5月18日、週刊誌で自身のハラスメントが報じられることを知った猿之助は、将来を悲観して父親の市川段四郎、母の3人で一家心中を図った。両親は死亡したが、猿之助だけが生き延び、自殺ほう助の疑いで逮捕。同年11月に懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を受けた」(スポーツ紙記者)
梨園のスターから一転、表舞台から姿を消した猿之助。事件後は、父親名義の自宅に戻り釈放後に飼い始めた犬とともにひっそりと暮らしていたが、水面下では歌舞伎界に関わり続けていた。
「昨年冬には従兄の市川中車の息子・團子が主演したスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』で、一対一の演技指導を務めた。また夏には、自宅近くの公園で弟子の市川段一郎に稽古をつける姿を『週刊女性』がキャッチ。台本を片手に、身振りを交え、熱心に指導していたそうです」(同前)
猿之助周辺での“変化”
だが近隣住民によれば、
「最近は、猿之助さんの姿を全く見かけないですね。以前は自転車に乗って自宅近辺を走る姿を見かけたのですが……」
実は今年に入って、猿之助周辺ではもう1つの変化が。関係者が語る。
「年始に刊行された『かぶき手帖 2025年版』に、猿之助さんのページが復活。写真とともに、《人気、実力、才気煥発と三拍子揃った役者である》と紹介されたのです。名跡を返上するのではと言われたこともあったが、ファンなら必ず購入するというガイドブックへの掲載を了承したのは、復帰への布石なのか……」
猿之助の自宅を訪れた
警察の取調べに「許されるのであれば歌舞伎の舞台に立ちたい。歌舞伎で償いたい」と供述していたという猿之助。執行猶予が明ける3年後の秋へ向け、「復帰に向けた稽古に勤しんでいるのではないか」(前出・関係者)とも噂されるが、果たして真相は――。猿之助に尋ねるため、自宅を訪れたところ、出くわしたのが冒頭の場面だ。
黒いキャップに、黒の上着、ズボンという全身黒ずくめの出で立ちで、関係者らしき男性が運転する車にそそくさと乗り込んだ猿之助。誰かと会う予定か、あるいは稽古なのか……。