今の国会での成立は実現するのでしょうか。自民党は、総務会で年金制度改革法案を了承しました。当初、改革の柱だった国民年金の底上げは法案から削除され、野党からは批判の声が上がっています。
■「遅れている」野党からは批判上がる
石破茂総理大臣
「(地元・鳥取に)それはまあ帰りたいわね。この仕事になって1回しか帰っていない」
自民党は年金制度改革法案を了承 13日夜、鳥取料理を口にして、ご満悦な様子の石破総理。しかし、目の前には課題が山積しています。自民党は13日に総務会を開き、提出が遅れていた年金制度改革法案を了承しました。
鈴木俊一総務会長自民党 鈴木俊一総務会長
「5年に一度、財政検証があるから、それを受けて年金法改正というルーティンを継続していくのではなく、抜本的なことも合わせて、責任ある政党としてやっていかなければならないのではないか」
撤廃されるもの 現在、パートなどの短時間労働者の場合、年収106万円以上であることが厚生年金の加入要件となっていますが、それが撤廃されます。
企業の規模に関しても、従業員51人以上であることが要件ですが、段階的に撤廃される見通しです。
厚生年金の積立金を使って国民年金を底上げする案「厚生年金の流用だ」と反発され削除 一方で当初、就職氷河期世代の救済のため、厚生年金の積立金を使って国民年金を底上げする案が柱の一つとなっていましたが「厚生年金の流用だ」と反発され、削除されました。
野党からは肝心な部分が抜け落ち「骨抜き」だと批判が上がっています。
笠浩史国対委員長立憲民主党 笠浩史国対委員長
「遅すぎる、2カ月遅れている。一番、肝の部分が抜けているという大きな制度自体の問題点もある」
国民民主党 玉木雄一郎代表
「あんこのまんじゅうのね、こしあんか、なんか知りませんけど、餡(あん)のほとんどを抜いた形で“がわ”だけ出してきても、多くの皆さんの将来不安を解消する年金改革になっていない」