5月13日、雅子さまは日本赤十字社の名誉総裁として全国赤十字大会に出席され、赤十字活動に尽力した13人の個人や団体の代表者に「有功章」を授与された。式典後には能登半島地震の被災地で活動した医師らの報告にじっくりと耳を傾けられ、「生活環境も含めて、支援される側も大変だったのではないですか」などと労われたという。
約1400人が出席した大会には、名誉副総裁の紀子さまをはじめとする女性皇族方もご臨席。いっぽう、日本赤十字社に常勤の嘱託職員として勤務する愛子さまは、ほかの職員とともに会場業務に携われていた。
「愛子さまはこの日、職員として現場入りするため、朝8時前に皇居からご出勤されたようです。乗られていたお車の窓を開けて、沿道に集まった人たちに笑顔で手を振られるお姿がメディアで取り上げられていました」(皇室担当記者)
年に一度開かれる全国赤十字大会は、各地から多くの関係者が参加する日赤にとって最も重要な行事。愛子さまは昨年に引き続き、今年も“裏方”となって雅子さまをサポートされたのだ。
昨年の愛子さまのご様子について、前出の皇室担当記者はこう振り返る。
「昨年も愛子さまが現場入りされたのは、式典が開始される3時間前の朝8時ごろでした。当日の業務の説明などを受けられた後、都道府県ごとにバスで到着した来場者の誘導や案内を担当されていたと聞きました。
帰りも都道府県ごとの退場となり、すべての参加者が会場の明治神宮会館から退出するまで1時間以上かかりました。スタッフとして詰めていた職員のなかには撤収する人もいたようですが、愛子さまは最後まで残られ、会場の後片付けなどにも率先して従事されていたそうです」
全国赤十字大会が行われる前週の8日、9日には、大阪・関西万博の会場を視察されていた愛子さま。社会人2年目に入ってからはお出ましの機会も増えているが、お仕事にも全力で励まれてきた。
愛子さまの配属先はボランティア活動推進室の青少年・ボランティア課で、かつて三笠宮家の瑶子さまも所属されていたという。愛子さまはボランティアに関する研修や情報誌の編集といった業務を主に担当されているといい、『赤十字ボランティアのための情報誌 RCV』の最新号が今年3月に発行されたことも注目を集めていた。
「愛子さまは内定にいたるまで、天皇皇后両陛下とご一緒に日赤の社長などと“面談”されながら、業務内容や勤務体制について調整されていったといいます。とくに“内親王だからといって特別扱いしないでください”というお気持ちを強く示され、従来の職場環境に変化が生じないような形にすることを望まれていたようです。入社後も、瑶子さまがなさっていたという電話応対や職場のお掃除、コピー機の用紙補充にいたるまで、“何でもやりたいです”と意気込まれていたと聞いています。2年連続で従事された全国赤十字大会も、そうした真摯なお気持ちで臨まれていたことでしょう」(前出・皇室担当記者)
愛子さまはご就職に際して公表された文書のなかで、卒業後の進路として日赤への就職を選ばれたきっかけについて、このようにつづられた。
《私は、天皇皇后両陛下や上皇上皇后両陛下を始め、皇室の皆様が、国民に寄り添われながら御公務に取り組んでいらっしゃるお姿をこれまでおそばで拝見しながら、皇室の役目の基本は「国民と苦楽を共にしながら務めを果たす」ことであり、それはすなわち「困難な道を歩まれている方々に心を寄せる」ことでもあると認識するに至りました》
どんなときも国民と共に――。愛子さまは揺るぎないお気持ちで、これからも前に進まれる。