【アブダビ=池田慶太、ワシントン=淵上隆悠】米国のトランプ政権がカタールからジャンボ機を譲り受けて大統領専用機に転用する計画が波紋を広げている。
トランプ大統領は13日、自身のSNSで、後継機の納入が遅れているとして、一時的にカタールからの「贈り物」を代替機として使う意向を示した。外国政府からの金銭などの受け取りを禁じる憲法に抵触するとの指摘があることに対し、「無料で手にすることができるのになぜ何億ドルも払わなければいけないのか」と反発した。
ジャンボ機は4億ドル(約590億円)相当とされ、高額過ぎることも問題視されている。野党・民主党上院トップのチャック・シューマー院内総務は13日の議会演説で、「プーチン(露大統領)も驚くほどの腐敗だ」と批判。与党・共和党上院トップのジョン・スーン院内総務は「数多くの問題があり、非常に深刻な疑問を招く」と表明した。
トランプ氏の岩盤支持層からも批判の声が上がる。トランプ氏に近い極右活動家のローラ・ルーマー氏はSNSで「カタールは、米兵を殺害したイランの代理勢力に資金を提供している」と主張し、カタールからのジャンボ機受領は「政権の汚点になる」と訴えた。