【パリ=三井美奈】ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、仏英独ポーランドの欧州4カ国首脳と共に、トランプ米大統領と電話会談を行った。ゼレンスキー氏はSNS(交流サイト)で、この日イスタンブールで行われたロシアとの和平交渉が議題になったと発表。「ロシアが無条件停戦を拒否するなら、強い制裁を科すべきだというのがわれわれの立場」と主張した。
ゼレンスキー氏と欧州4カ国首脳は16日、アルバニアの首都ティラナで会談した。欧州連合(EU)や英国など40カ国以上が参加した「欧州政治共同体」首脳会合への出席に合わせたもの。ゼレンスキー氏はEUのフォンデアライエン欧州委員長とも会談し、ロシアへの追加制裁は「銀行や原油、金属、密輸船」を標的にすべきだと主張した。
マクロン仏大統領は、ゼレンスキー氏や欧州首脳との会談後、記者団に対し、ロシアは「米国が求め、欧州やウクライナが支持した(停戦)要求に、またも応じなかった。受け入れがたい」と非難した。欧州による対露制裁は、米国と連携して行うべきだという考えを示した。
仏英独ポーランドの欧州4首脳は10日、キーウを訪問。ゼレンスキー氏と共に、ロシアに30日間の無条件停戦を求め、受け入れられない場合は追加制裁を辞さない構えを示していた。