【ワシントン時事】米下院予算委員会は16日、トランプ大統領肝煎りの大規模減税を含む法案を賛成16票、反対21票で否決した。
税収が減って債務が膨張することへの懸念が消えず、身内の与党共和党から5議員が造反した。目玉政策を巡る議会審議は難航しそうだ。
造反議員らは、低所得者向け医療支援の適用厳格化など、一段の歳出削減を要求している。予算委は18日夜に審議を再開する。ジョンソン下院議長(共和党)は月内の下院での法案通過を目指している。
法案には、第1次トランプ政権下で発効し、今年末に期限を迎える大型所得減税の恒久化、トランプ氏が大統領選で公約した飲食店従業員が受け取るチップなどへの税額控除が盛り込まれた。
バイデン前政権のクリーンエネルギー促進策撤回といった歳出削減策も含まれるが、上下両院の税制合同委員会はトランプ減税が実現した場合、2034年度までに3兆8000億ドル(約550兆円)の税収が減ると見込んでいる。