トルコの町が“大麻の煙”に包まれる━━。焼却処分が招いた前代未聞の健康被害


【動画】LICEの文字に並べられた大麻が燃えている様子

TurkiyeToday.comによると、警察が焼却したのは2023から2024年にかけて押収された20トン以上の大麻で、焼却は町の中心部で実施された。

これによって発生した大量の煙が町中に広がり、住民からは健康被害の報告が相次いだ。吐き気、めまい、頭痛、さらには幻覚症状まで見られたという。ある住民は「何日も窓を開けられず、子どもたちが体調を崩して病院に何度も通った」と語り、地元では深刻な問題となっている。

焼却された大麻の価値は約100億トルコリラ(約376億円)に相当する。

焼却作業は2024年4月18日、リジェ地区憲兵司令部によって実施された。濃い煙が数日にわたって町中に漂い、住民は窓を閉め切って外出を避け、THC(大麻成分)に満ちた空気の中で生活を強いられたと同メディアは報じた。

さらに、警察が大麻の袋を「LICE(リジェ)」の文字の形に並べて火をつけたことも物議を醸した。この行為に対して、トルコで薬物問題などに取り組むイェシル・ユルドゥズ協会のヤフヤ・オジェル会長は「受け入れがたく、プロ意識に欠ける」と強く非難。

中毒や不快感を訴える声が続出する中、オジェル会長は、「たばこの副流煙が室内で人に害を及ぼすのと同じように、麻薬を燃やした煙も深刻な不快感や中毒、めまい、吐き気、幻覚を引き起こす」と語った。

また、「抑止効果を狙った可能性もあるが、市街地での焼却は麻の煙によって人々に深刻な不快感を与えかねない」と述べた。



Source link