ダイハツ新型ムーヴ vs スズキ ワゴンR 徹底比較!注目の軽ハイトワゴン

2025年6月5日、ダイハツ新型「ムーヴ」(7代目)が発表・発売されました。日本の軽自動車市場を代表するハイトワゴンとして、長年強力なライバル関係にあるスズキ「ワゴンR」(6代目、現行4型)との比較は、多くのユーザーにとって大きな関心事です。2017年の発売から約8年が経過し、次期型の登場も待たれるワゴンRに対し、超最新型として登場したムーヴ。本記事では、両車の主な違いについて、外観デザインや主要装備、価格などを中心に比較検討します。どちらのモデルがあなたのライフスタイルや好みに合うか、ぜひ比較検討の参考にしてください。

ダイハツ新型ムーヴとスズキワゴンRの並び写真、デザイン比較用ダイハツ新型ムーヴとスズキワゴンRの並び写真、デザイン比較用

ワゴンRの進化と新型ムーヴの標準スライドドア

スズキ ワゴンRの現行6代目モデルは2017年2月1日に発売されて以来、約8年を経て現在4型へと改良が重ねられています。発売当初は直列3気筒NAエンジンとモーターによるアシストを行うマイルドハイブリッド仕様があり、駆動方式は2WD/4WD、トランスミッションはCVTが中心でした。その後も、福祉車両ウィズシリーズへの昇降シート車追加(4月20日)、FAグレードへの5MT仕様追加(8月23日)、安全性能の充実化を伴う一部仕様変更(2020年1月20日)、そして2022年8月にはカスタムZの追加が行われるなど、継続的に進化を遂げてきました。

一方、今回満を持して登場したダイハツ 新型ムーヴは、最新モデルとして魅力的な「いまどき」装備が多数搭載されています。中でも最大の注目点であり、全グレードに標準装備となったのがスライドドアです。子育て世代をはじめ、荷物の積み下ろしが多いシーンなどで非常に便利なこの機能は、新型ムーヴの使い勝手を大きく向上させています。このスライドドアには、ドアに触れるだけでロックやオープンが可能なタッチ&ゴーロック機能、車両に近づくと自動でスライドドアが開くウェルカムオープン機能、そして半ドアを防ぐスライドドアイージークローザーといった先進機能が備わっています(これらの機能の仕様はグレードやメーカーオプションにより異なります)。ライバルである次期ワゴンRがスライドドアを採用するのか、今後の発表が待たれます。

価格帯の比較

車両本体価格を比較すると、新型ムーヴは135万8500円から202万4000円の価格帯で設定されています。対するスズキ ワゴンRは、129万6900円から158万6200円です(2025年6月5日現在の情報。特別仕様車やカスタムZ/スティングレーは除く)。最新設計の新型ムーヴの方が、全体的に見て価格帯がやや高めに設定されていることがわかります。

パワートレインの違い

パワートレイン構成には明確な違いがあります。ワゴンRは直列3気筒NAのFXグレードに加え、モーターによるアシストを行うマイルドハイブリッドが設定されています(カスタムZやスティングレーはマイルドハイブリッドのみのラインアップ)。新型ムーヴには直列3気筒NAと、パワフルな走りを実現するターボ仕様(RSグレード)が用意されています。約8年前に登場したワゴンRが現時点で電動アシストを持つ一方、最新の新型ムーヴがターボを選択した点について、ダイハツは価格上昇を抑えるためと説明。ただし、ユーザーからの要望があれば将来的に検討の可能性も示唆されています。なお、本記事で主に比較の基準としているのは、2WD、過給器なし、CVTの主要諸元を持つモデル同士です。

デザインと個性:時代を超えた魅力と新しい表現

エクステリアデザインは非常に主観的な要素ですが、「約8年が経過した今も、ワゴンRは見劣りしない!」という点は驚きです。これは、奇をてらわない普遍的でスタンダードなデザインが、かえって時間の経過による古さを感じさせない要因かもしれません。斬新すぎるデザインは、良くも悪くも飽きられやすい傾向があります。

新型ムーヴも、歴代モデルの「ムーヴ顔」を継承しつつ、現代的な個性を表現しています。ダイハツはこれを「端正で凛々しいデザイン」と称しています。長年にわたり、ムーヴとワゴンRはお互いを意識し、高め合いながら進化してきたライバル関係にあります。

ワゴンRは、ベーシックなモデルに加え、エアロパーツなどで個性を強調した「カスタムZ」や「スティングレー」といった派生モデルを展開しています。軽自動車の小さなボディだからこそ、こうしたデザインのバリエーションが際立ちます。

一方、新型ムーヴでは、従来の「カスタム」という別グレードの代わりに、メーカーオプションやディーラーオプションを組み合わせることで個性を演出する「アナザースタイル」を設定。「ダンディスポーツスタイル」は、キラキラ感を抑えダークメッキを基調とした落ち着いた大人らしさを表現。「ノーブルシックスタイル」は、最近トレンドのカッパー色(銅色)の加飾を取り入れ、上質で洗練された印象を与えます。これらの新しい試みが市場でどのように受け入れられるか、今後の販売動向が楽しみです。

駆け足ではありましたが、ダイハツ新型ムーヴとスズキ ワゴンRについて、主に外観デザイン、主要装備、価格帯といった点から比較しました。内外装デザインは個人の好みが大きく分かれる部分です。最新モデルのムーヴは現代的な洗練されたデザインですが、8年経過したワゴンRも驚くほど古さを感じさせず、さすがハイトワゴンの老舗と言えます。実際の使い勝手や走行性能の比較については、今後の試乗会を待つ必要がありますが、この2台が気になる方は、ぜひお近くのディーラーで実車を見て、触れて、感じてみてください。

出典: MotorFan編集部 / Yahoo!ニュース