日本海で発生した低気圧の影響で、17日は各地で突風による被害が相次いだ。
京都府京丹後市の久美浜湾では午前10時頃、カヌー競技の大会中、カヌーが強風にあおられて次々と転覆するなどし、選手が海に転落した。42人が大会関係者らに救助され、14人は自力で岸にたどり着いた。6人が救急搬送されたが、いずれも命に別条はないという。救助された大学2年の男子学生(19)は「急に波が高くなってカヌーが浸水し、自力で岸に戻れなくなった」と話した。
兵庫県西宮市の新西宮ヨットハーバー沖でも、関西大と関西学院大の各ヨット部の計18隻が午前9時半頃に出港後、まもなく強風にあおられ、6隻が転覆した。助けに向かったボート1隻も転覆し、西宮海上保安署の巡視艇などが2キロ沖合で漂流していた18~51歳の計16人を救助した。けが人はいなかった。当時、現場海域の風速は14メートル、波の高さは3メートルだった。
大阪・関西万博の会場(大阪市此花区)では、強風のため大屋根リングの遊歩道への立ち入りが一時、制限された。東京・日本橋では、街路樹1本が強風で倒れたが、けが人はいなかった。
18日も気圧の谷の影響で大気の状態が不安定となる見込みで、気象庁は、落雷や激しい突風への注意を呼びかけている。